熱戦続く夏の高校野球新潟大会はベスト8が出揃った。今春の県大会を制し、第1シードの新潟明訓は昨秋4強の開志学園と対戦。

序盤で5点をリードするも、一時逆転を許す展開となったが、最後に試合を決めたのはチームの大黒柱だった。

■今春Vと昨秋4強 壮絶な試合に

「苦しい時に頼りになる」14年ぶり甲子園へ新潟明訓が昨秋4強開志学園に逆転勝ち 大黒柱の今井巨主将が好救援に逆転打の活躍
NST新潟総合テレビ

「夏の大会らしいというか、本当に色々ありました」

試合後の指揮官の言葉と表情がすべてを物語る壮絶な試合となった新潟明訓と開志学園の一戦。

2回戦・3回戦をコールド勝ちで勝ち上がってきた両チーム。試合は初回からいきなり動いた。

1回表、開志学園は1死2・3塁のチャンスを作るが、得点することができない。その裏、新潟明訓も無死満塁の好機を作ると、5番細貝の適時打などで一挙4点を先制する。

開志学園打線は3回表、2番小柳・3番武藤・4番工藤の3連打などで3点を返すが、新潟明訓はその裏に4点を返し、8-3と開志学園を突き放す。

■開志学園が反撃

「苦しい時に頼りになる」14年ぶり甲子園へ新潟明訓が昨秋4強開志学園に逆転勝ち 大黒柱の今井巨主将が好救援に逆転打の活躍
開志学園・工藤歩夢選手

5点差をつけた新潟明訓だったが、投手陣がピリッとせず。4回表、エース波多野に代わった2年生右腕の田村がマウンドに。田村の制球も安定せず、3四死球などで3失点。8―7の1点差に迫られたところで細貝へとマウンドを譲る。なおも無死2・3塁のピンチが続いたが、このピンチを細貝が踏ん張り、追加点を与えない。

序盤から激しい乱打戦を展開する両チームだったが、開志学園は4回から2年生左腕の伊藤が登板すると、明訓打線を6回まで無失点に抑える好投を見せ、試合を落ち着かせる。

すると7回表、1番大野が出塁して1死2塁の好機に3番武藤が同点打、4番工藤が逆転打を放ち、9―8として、この試合初めて開志学園がリードする。


■大黒柱の今井がマウンドへ

「苦しい時に頼りになる」14年ぶり甲子園へ新潟明訓が昨秋4強開志学園に逆転勝ち 大黒柱の今井巨主将が好救援に逆転打の活躍
新潟明訓・今井巨主将

逆転を許し、なおも1死2塁の場面でマウンドに上がったのが、新潟明訓の主将の今井。

「とにかく力まないこと、テンポよくストライクを入れて攻撃のリズムをしっかり作りたいなと思っていた」と振り返る今井は、言葉通り後続2人を投ゴロとセンターフライに抑えて追加点を許さない。

「苦しい時に頼りになる」14年ぶり甲子園へ新潟明訓が昨秋4強開志学園に逆転勝ち 大黒柱の今井巨主将が好救援に逆転打の活躍
逆転打を放った今井主将

今井がマウンドに上がり、反撃のタイミングをうかがう明訓打線。その機会は8回にやってきた。9番古賀が四球で出塁し、その後犠打でスコアリングポジションにランナーを置いた。ここで2番松尾がセンターへと抜ける適時打を放ち同点に追いつく。そして、打席には3番今井。

「同点打を打ってくれた松尾が本当に嬉しくて、それに自分も燃えて、「絶対打ってやろう」と思って打席に立った」

伊藤が投じたアウトコースのストレートを捉えた今井の打球は右中間へ。松尾が生還し、再び試合をひっくり返した。逆転打を放った今井は最終回のマウンドへ。熱い思いで立った打席とは一転、冷静さを見せる。

この回先頭の2番小柳を四球で出してしまい、1死2塁のピンチで打席には7回に適時打を放っていた4番工藤。

「気持ち的にだいぶ冷静だったので、1点取られてもOKくらいの覚悟でやっていた。

とにかくコースを突いて、打ち取ろうというイメージでずっと投げていた」と振り返る通り、工藤から三振を奪い、後続も抑え、10-9の激戦を制した。

■14年ぶり甲子園へ 2年連続の8強入り

「苦しい時に頼りになる」14年ぶり甲子園へ新潟明訓が昨秋4強開志学園に逆転勝ち 大黒柱の今井巨主将が好救援に逆転打の活躍
勝利して喜ぶ新潟明訓ナイン

逆転打を放ち、マウンドに上がってからは1本の安打も許さなかった今井主将。投打にわたる活躍に島田修監督も「苦しいときに頼りになるのはあいつです。すごいと思う」と言わしめた。

そして、次戦は去年敗退した8強の舞台。島田監督は「うちは第1シードですけど、誰も優勝候補とは思っていないこともあって、チャレンジャーのつもりで1戦1戦戦ってきたつもり。次もそういう気持ちでしっかり戦っていきたい。そういう意識があったので、今日も慌てなかったんだと思う。これが第1シードというプレッシャーがあればもっと慌てたと思うんですけど、それは全くないので、今日のように下からチャレンジャーとして向かっていきたいなと思う」と気を引き締めた。

今井主将も「今年は打の明訓を見せたいとずっと言っていて、野手陣もちゃんと機能していた。次の試合もそれをどう生かせるか。自分たちの強みは絶対に消してはいけないと思うので、もう一度バッティングも冷静に、謙虚にやっていきたい」と意気込む。



接戦を勝ちきったことでさらにチーム力を増した新潟明訓。14年ぶりの甲子園へ大きな1勝を手にした。

開志学園 003400200  9
新潟明訓 40400002× 10

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