◆プロボクシング ▽58・5キロ契約10回戦 堤麗斗―アルビノ・エレーラ(7月25日、サウジアラビア、ジッダ・スーパードーム)

 WBA世界フェザー級14位の堤麗斗(23)=志成=が17日、サウジアラビアで25日に開催される興行でのプロ5戦目に向け、成田空港から出国した。昨年12月に続き2戦連続となるサウジのリングで、20戦無敗(18勝11KO2分け)のアルビノ・エレーラ(30)=メキシコ=と対戦する。

 デビュー以来5戦連続で海外の大型興行に出場する堤は、7か月ぶりとなるリングを前に「いろんな部分で成長できた。その姿を試合で見せたい」と闘志を燃やした。前戦ではKOを意識しすぎるあまり、本来の長所を見失ったと自己分析。「今回は10回戦ですし、一回リセットして、倒すだけのスタイルじゃないというところを見せられたら」と、進化した姿を見せることを誓った。

 アマチュア時代に世界ユース選手権優勝を含む9冠を獲得した技巧派。その原点にも立ち返る。「倒しに行くと、どうしても距離が近くなる。自分の本当の持ち味はフットワークやスピードの切れ。倒しに行くことで、それが半減してしまっていた。そこを今回は意識している」。倒すことだけに執着せず「倒すのが理想だが、倒すことにこだわり過ぎないようにしたい」と話した。

 サウジでの無敗対決に向け、WBA世界バンタム級2位の比嘉大吾(30)と5~6ラウンドのスパーリングを5度行った。

20日にWBA世界バンタム級王座決定戦を控える比嘉に対し「スパーリングをたくさんやってきたので、自分も楽しみにしている。大吾さんならきっとできると思う。大吾さんからいいバトンをもらって、自分が(志成ジムの)他の選手にもつないでいきたい」とエールを送った。

 さらに14日には兄・堤駿斗(27)=志成=がWBA世界スーパーフェザー級挑戦者決定戦で2回TKO勝ちし、挑戦権を獲得。試合を終えたばかりの兄もサウジに同行し、対人練習の相手を務めるなどサポートに回る。世界王座へ王手をかけた兄の勝利をリングサイドで見届けた麗斗は「直接試合を見ると、刺激を受ける。いいバトンをもらったので、今度は自分がしっかり勝ちたい」と語り、「まだ同じ興行で試合をしたことがないので、それもモチベーション。実現すればすごく楽しみ」と同じ興行での競演にも思いを馳せた。

 アマチュアで世界ユース選手権を制するなど9冠に輝いた堤は、プロデビュー前からサウジアラビア総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官に注目され、同長官がオーナーを務める米専門誌「ザ・リング」とアンバサダー契約を締結。プロデビュー戦から3戦連続で米国を舞台に経験を積み、昨年12月にはサウジアラビアでレオバルド・キンタナ(メキシコ)に4回TKO勝ち。プロデビューから4連勝(3KO)を飾った。

 今回の興行のメインイベントでは、元WBA&IBF&WBO世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュア(36)=英国=がクリスティアン・プレンガ(35)=アルバニア=と同級12回戦で対戦。

WBO世界スーパーミドル級王者ハムザ・シェラーズ(27)=英国=、IBF世界スーパーウエルター級王者ジョシュ・ケリー(32)=英国=の防衛戦なども行われる。堤にとって、世界の注目が集まるリングで自らの存在感を刻む一戦となる。

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