昭和期に活躍した女優の小川眞由美(おがわ・まゆみ、本名・真由美)さんが、急性冠動脈症候群のため3月26日に鹿児島県内で死去していたことが9日、分かった。86歳。

小川さんの長女でロックバンド「JETT SETT」のMAHこと小川雅代(57)が、スポーツ報知の取材に明かした。映画「復讐するは我にあり」(今村昌平監督、1979年)、TBS系ドラマ「積木くずし~親と子の200日戦争~」(83年)など数々の映画やドラマに出演。高い演技力で人気を集めた。

 昭和の名女優が鹿児島で息を引き取っていた。小川さんは10年ほど前から親交のあった知人を頼り、昨年から鹿児島で生活していた。今年3月に自宅で転倒し、腰のケガで入院。しばらく歩くことが困難だったが、食欲もあり日常生活に支障はなかったという。

 その後、急性冠動脈症候群で意識を失い、同月26日朝に帰らぬ人となった。小川さんと俳優・細川俊之さん(享年70)の間に生まれ、12年に母との関係をつづった「ポイズン・ママ 母・小川真由美との40年戦争」の著書がある娘の雅代は「母、小川真由美が亡くなったのは事実です。2026年3月26日に鹿児島で亡くなりました」と明かした。ここ10年ほど疎遠になっており、母の死去から2か月ほどが経過した5月に知らされたという。

 小川さんは61年に文学座研究所の1期生として樹木希林さん(享年75)、寺田農さん(享年81)、橋爪功(84)らと共に入所。

70年に舞台「華岡青洲の妻」で文学座の先輩・杉村春子さん(享年91)の相手役を好演。「杉村さんの後継者」と見なされたが、翌71年に退団した。

 79年の映画「復讐するは―」と「配達されない三通の手紙」(野村芳太郎監督)で報知映画賞の助演女優賞などを受賞。83年のTBS系ドラマ「積木くずし―」では、不良少女の娘(高部知子)を更生させようと奮闘する母親役を好演して注目を集めた。

 プライベートでも世間を何度か騒がせた。67年に文学座の一つ後輩だった細川さんと結婚。雅代が誕生するが、5年後の72年に離婚した。81年に文学座の同期だった橋爪と婚約。ゴールイン間近とされたが、85年に婚約を解消。当時、会見で橋爪は「結婚という形より友達に戻った方がいいということかな」と話していた。

 2010年、文学座の「大同窓会」で出席の代わりに読まれた手紙で「2年前に得度(出家)して尼になりました」と出家を公表した。当時、小川さんはスポーツ報知の取材に「先祖を正しい形で供養したいという気持ちが生まれた。

その素朴な気持ちがあって出家しました」と説明。女優業は「天職だと思っていますし、やめるつもりはありません」と引退を否定したが、その後の出演作はなかった。今年、日本アカデミー賞の会長功労賞を受賞したが、会場に姿を見せなかった。

 ◆小川 眞由美(おがわ・まゆみ)本名・真由美。1939年12月11日、東京生まれ。61年に文学座研究所に第1期生として入所。63年に「母」で映画初出演。77年に映画「八つ墓村」に出演。79年に映画「復讐するは我にあり」などで報知映画賞助演女優賞。悪女役で人気を集め、「日本一艶(つや)っぽい演技派」と呼ばれた。趣味はクラシックやジャズなど音楽鑑賞。愛犬家。

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