◆第108回全国高校野球選手権大会第6日 ▽1回戦 明徳義塾1―2×日南学園(10日・甲子園

 ここで打てば人生が変わる。同点の9回2死一、二塁。

「自分が決めてやる。自分が打たないとチームは勝てない」。日南学園・豊丸蒼大(2年)は強い気持ちで打席に入った。この試合、初顔合わせの明徳義塾・田宮諒太郎(3年)が1―0から投じた真ん中低め、132キロのカットボールを見逃さない。三遊間へ転がったゴロはダイビングキャッチを試みた遊撃手のグラブを弾いて左前へ。二塁走者の鈴木貴翔(3年)が頭から本塁へ飛び込んだのを見届けると、笑顔で歓喜の輪に加わった。

 小学校1年生で野球を始めてサヨナラ打を放ったのは初めて。「人生で初めて出たのでとてもうれしかったです」と玉の汗が浮かぶ顔をほころばせた。父・武士さんは1999年夏の甲子園に都城の二塁手として出場。1回戦の四日市工戦では「2番・二塁」で先発し3打数1安打2打点と活躍。甲子園出場が決まると「人生が変わる。生きていく中でとてもいい経験になるよ」とアドバイスを授けられた。

自身も「2番・二塁」で先発し、2安打1打点と活躍。父も立った二塁の守備位置に立ち「お父さんと同じような立場に立ててよかったです。(守備位置から)とてもボールが見やすくて、楽しんで野球をすることができました」。父も見た同じ景色を満喫した。

 次は横浜・沖縄尚学戦の勝者との対戦で、いずれにしても好投手を擁する強豪校との顔合わせだ。「次の試合も自分たちの野球を貫いて、しっかり勝てる野球をやりたいです」。同校8年ぶり、宮崎県勢では令和初の勝利を果たし、次戦も人生を変えるプレーを披露する。

編集部おすすめ