◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 サッカー北中米W杯では、元日本代表で現役選手でもある本田圭佑(40)の解説が大きな話題になった。

 独特の本田語録は賛否両論だが「賛」の方が多いだろう。

私も賛成派だ。感情的な発言にも選手への敬意を感じるからだ。対戦国の選手を「ウザい」と表現することもあったが「うまい」と同義にも聞こえた。

 20年前の話になるが、本田が他競技の選手に対しても敬意を忘れない、と感じたことがある。06年春、当時、サッカー担当だった私はJ1名古屋のクラブハウスで本田と雑談した。「僕の同級生にすごいヤツがいます。早稲田の1年生で箱根駅伝を走ったんですよ!」。19歳の本田が興奮気味に話した姿を覚えている。

 その早大選手は本田と同じ石川・星稜高出身の三輪真之さん。06年箱根駅伝の10区で9位から13位に順位を落とし、シード権を逃した。競技レベルで言えば、高校卒業1年目で名古屋の主力となり、31試合に出場した本田の方が上だろうが、本田自身は「三輪はすごい」と連発していた。

 後年、三輪さんにも取材した。

高校1年の冬のある日、クラスメートの本田に声をかけられたという。「陸上部で一番、速いらしいな。一緒に練習させてや」。それから毎朝、2人で10キロを走ることが日課に。「本田は1年の時、1500メートルで6分でしたが、3年の時は4分37秒で走った。当時から『日本代表になる』と言っていました」と三輪さんは笑顔で明かした。

 26年W杯が終わった今もW杯日本人最多得点(4点)は本田圭佑だ。有言実行を貫いてきたからこそ、本田の言葉には人を引きつける力があるのだろう。(箱根駅伝担当・竹内 達朗)

 ◆竹内 達朗(たけうち・たつお) 92年入社。東洋大時代、箱根駅伝に3回出場し、3回凡走。14年から現職。

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