◆第21回キーンランドC・G3(8月23日、札幌競馬場・芝1200メートル、良)=1着馬にスプリンターズSの優先出走権

 第21回キーンランドC・G3は23日、札幌競馬場の芝1200メートルで行われ、武豊騎手(57)=栗東・フリー=がサウンドモリアーナを重賞初Vに導き、当レース初勝利。北海道重賞の全制覇を成し遂げた。

 北都制圧! 武豊とサウンドモリアーナが鮮やかに抜け出すと、スタンドから大歓声が沸いた。力強い末脚は止まらない。先頭でゴール板を駆け抜け、武豊は左拳でガッツポーズをつくった。キーンランドC初勝利で、現行の北海道8重賞を完全制覇。横山典以来の偉業に「勝ってなかったんだ」と目を丸くしたが、「長くやってるんでね。今日勝てて本当にうれしいです」と白い歯をのぞかせた。

 プラン通りの先行策。ウインカーネリアンを行かせて、2番手で好機をうかがった。4角から手綱を動かすと、相棒も応えてギアチェンジ。ムチを入れるとまた加速し、1馬身1/4差での快勝だった。「追い出したときに反応してくれたので、いいなと思いました」と満足げな表情だ。デビュー戦の手綱を執り、その後も1勝クラス、2勝クラスの勝利に導いた4歳牝馬。

G1馬2頭を破った初タイトルに、「一つ一つクラスを上がってクリアしてくれて、『この馬が重賞勝ったか』という感じ。非常にうれしく思う」と地道な努力をたたえた。

 先々週はシャーガーC、先週はジャックルマロワ賞で渡欧しており、日本での騎乗は3週間ぶり。WASJは第1戦で1着、第3戦で2着と結果を出し、合計52点で4位だった。4年ぶりの優勝はならなかったものの、名手の競演でも変わらぬ存在感を示した。

 武英調教師も、鞍上の同レース初勝利に「えっ、そうなんですか」と驚いた様子。「芝(を使う)って言ったときは『うーん』って言われたんですけど。実際使ったら『芝いいわ』って」と、昨夏にダートから転向した際のやりとりを明かした。今後は優先出走権を得たスプリンターズS・G1(9月27日、中山)を視野に入れる。

 北海道開催が終われば、レジェンドにはメイショウタバルと挑む凱旋門賞・G1(10月4日、パリロンシャン競馬場)も控える。まだまだファンを魅了し続ける57歳。「衰え」という2文字とは無縁だ。

(水納 愛美)

 サウンドモリアーナ 父ミッキーアイル、母サウンドリアーナ(父ケイムホーム)。栗東・武英智厩舎所属の牝4歳。北海道日高町・本間牧場の生産。通算成績は15戦6勝。総獲得賞金は1億2709万9000円。重賞初勝利。馬主は増田雄一氏。

 ◆現行の北海道8重賞 函館スプリントS(武豊2、横山典2以下同)函館記念(1、3)、函館2歳S(1、3)、クイーンS(1、3)、エルムS(2、4)、札幌記念(8、4)、キーンランドC(1、1)、札幌2歳S(2、2)※()内の数字は勝利数

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