◆JERAセ・リーグ 広島1―3巨人(4日・マツダスタジアム)

 地元・広島で20日ぶりの1軍マウンドに上がった巨人の竹丸和幸投手(24)が、6回2安打無失点、10奪三振で復活した。9勝目は球団の新人左腕では3人目。

また、シーズン5度目の2ケタKは、セの新人では03年巨人・木佐貫洋以来23年ぶりとなった。打線は初回に休養明けのダルベックが先制V打。3回には5番に入った石塚の適時二塁打で突き放し、最後はマルティネスが締めて通算250セーブに王手をかけた。ゲームのなかった首位阪神とは4・5ゲーム差になった。

 ふるさとの風を浴び、竹丸が完全復活を遂げた。初回先頭に三塁打を許してから、奪三振ショーが幕を開けた。続く2人を空振り三振に斬ると、最後はこの日最速の外角低め151キロで4番・坂倉を見逃しK。「(マツダは)とても投げやすかった。(初回は)なんとしてもゼロで抑えたかった」。プロ初の凱旋登板でつかんだ、9勝目。成長した姿で故郷に錦を飾った。

 磨き直したストレートが右打者の内角に鋭く食い込んだ。

「真っすぐがとてもよかった。変化球も投げたいところに投げられた」。スライダー、チェンジアップも効果的に散らし、課題だった右バッターに許した安打は初回の1本だけだった。5回には3者連続の空振り三振で、セの新人では03年に6度の木佐貫以来となる、シーズン5度目の2ケタK。「1人ずつ打ち取っていこうと。うまく投げられた」。8月8日以来となる勝利をかみ締めた。

 8月15日の中日戦(バンテリンD)で自己ワーストタイ3回8失点の乱調で、ファームに合流。「今までこんなことになったことがない。どうすればいいか分からない」。戸惑うルーキーを救うように、周りが動いた。リカバリーの道しるべを示したのは、1軍でともに歩んできた神田トレーナー。

「俺が主導する。プログラムを提示するよ」。リフレッシュのため新たに取り入れた水泳のメニューなど、工夫が詰まった約3週間に、知らず知らず疲れにむしばまれていた竹丸の体も喜んだ。「休めたことはすごく大きい」。少しずつ、調子が戻ってきた。

 技術をよみがえらせたのは、久保巡回投手コーチ。踏み出す右足の使い方とともに、もう一つ大事なリリースのコツを伝えた。「力を入れる場所はもっと下にある。ワンバンしてもいい。その感覚で投げたら、意外と捕手まで届くぞ」

 出力を出すタイミングが自然と早くなっていたことで、低めに決まりにくくなっていた直球。「捕手の足の先にぶつけるくらいの感覚でいい」。周りに支えられ、自信を取り戻した。

 中学3年時以来の、マツダのマウンド。地元の友人に両親や祖母ら、親族も大勢観戦に訪れた中で快投した。「2ケタ(勝利)とリーグ優勝で、日本一を達成できるように頑張ります」。応援してくれた仲間にささげる白星。ここで勝つことに意味があった。(北村 優衣)

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