カーボベルデDFがワールドカップ最優秀ゴール賞を受賞「あんな...の画像はこちら >>

カブラルのゴールが大会最優秀ゴールに Photo/Getty Images

土壇場で追いついた劇的ゴール

国際サッカー連盟(FIFA)は27日、北中米ワールドカップの大会最優秀ゴールを発表し、ラウンド32のカーボベルデ対アルゼンチン戦でカーボベルデ代表DFシドニー・カブラルが決めたゴールが選出された。

決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦、延長戦にまでもつれ込んだこの試合は、1-2とリードされて迎えた103分、高い位置まで駆け上がった左SBのカブラルがペナルティーエリア左側でボールを受け、アルゼンチン代表MFアレクシス・マクアリスターを交わすと右足を一閃。鋭くカーブを描いたシュートはGKエミリアーノ・マルティネスも一歩も動けず、ゴール右隅へと突き刺さった。

この試合は111分にオウンゴールで勝ち越しを許し、カーボベルデは惜しくも敗退。それでも、前回王者アルゼンチンを延長戦まで追い詰める健闘を見せ、ワールドカップ初出場の同国にとって歴史に残る快進撃となった。

カブラルはこのゴールが決まった瞬間の心境についてコメントを紹介している。

「相手をドリブルでかわした瞬間、隙があるのを見て『よし、打ってみよう』と思ったんだ。僕は両足ともうまく蹴れるんだ。スペースが見えて、ゴール右上隅を狙っていた。そこを狙って、完璧に捉えることができたよ。顔を上げてボールが右上隅に向かっていくのを見たとき、『とんでもないことをしてしまった』と思った。信じられなかったね。チームメイトの方を見ると、みんな叫んだり、頭を抱えたりして大喜びしていた。無我夢中で走り出したよ。そのあと、ワールドカップですごいゴールを決めたんだと実感が湧いてきた。誰もがワールドカップでゴールを決めることを夢見るけれど、あんな大舞台で、強豪相手に、あのような形でゴールを決められたのは最高だった。本当に嬉しかったよ」

またゴールが決まった瞬間、スタジアムで見守っていた母親のテレサさんは興奮のあまり気を失ったというエピソードも明かした。

「そこへ行くと、母が泣いているのが見えたんだ。僕がすぐそばにいることにも気づいていなかったくらいでね。僕がゴールを決めた時に気絶してしまっていたから、みんなが彼女の介抱に追われていたんだよ!」

オランダでカーボベルデ出身の両親のもとに生まれたカブラルは、オランダのフェイエノールトやトゥウェンテ、スウェーデンのヘルシンボリといったクラブのアカデミーでプレイした後、2022年にドイツ5部リーグのロート・ヴァイス・エアフルトと契約。そこから急速な飛躍を遂げ、今年1月にはベンフィカに加入。6月にはトルコのトラブゾンスポルへ移籍が決まった。

なお、2006年に創設されたこの賞でアフリカの選手が受賞するのは今回が初。FIFA公式は「3年前にはドイツの5部リーグでプレイし、ゴミ袋をカーテン代わりに使う生活をしていた。彼のシンデレラストーリーには、サッカー界で屈指の価値ある賞を手に入れるという魅力的な一章が書き加えられることになった」とその歩みを称えている。

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