「夏に生まれる子どもは多い」説を検証した
春先におなかが大きい人を見かける機会が増えるのは、薄着になるせいではありませんでした! かなり興奮の結果です。
説といっても、私の妄想の域なのだが、以前からどうしても気になっていたこと。
春先ぐらいから、おなかの大きな人を見る機会が多くなる気がして仕方がない。
それを友人などに話すと、
「薄着になってくるから、目立つだけじゃない?」
と、とりあってもらえない。だが、自分の幼少期を思い出しても、夏生まれの子がクラスには多かった気がする。友達に夏生まれの「夏子ちゃん」もいる。で、近年、自分の友達が続々と子どもを産んでいるのだが、やはり8月あたりに集中しているのだ。
やっぱり春先におなかが目立ち始め(8カ月くらい?)、夏に10カ月に到達して出産、という計算になりはしないか?

夏に子どもを産んだ友人に聞いてみると、
「別に狙ったわけじゃない」
と、素っ気無い返事しかもらえなかった。某育児雑誌に聞いても「そのようなデータは特にありません」。
では、実際に調べてやろうじゃないか。

厚生労働省HP内の統計表データベースから「人口動態調査」という項目を開き、「月別にみた出生数」でいちばん多かった月をピックアップしてみた。ちょっと数字を羅列しますが、辛抱して読んでいただけるとうれしいです。
1950年。出生数がいちばん多かった月は、“1月”(約25万6千人)。
記録は5年きざみで発表されているが、その後、55年が1月(20万人)、60年も1月(16万7千人)、65年も1月(16万7千人)、70年も1月(17万4千人)。

すべて1月、真冬生まれがいちばん多い。あれ? おかしいな。
続いて、75年も1月(16万8千人)がいちばん多かったのだが、80年にはなぜか7月(13万9千人)が1位になっているのだ! そして、驚くべきはこの後だ。

85年に出生数がいちばん多かった月も7月(13万人)、90年は6月(10万8千人)、その後は1年刻みで記録があるが、91年が6月(10万8千人)、92年は7月(10万8千人)、93年、7月(10万5千人)、94年、7月(11万人)、95年も7月(10万6千人)、96年も7月(10万8千人)、97年も7月(10万7千人)、98年も7月(10万8千人)、99年も7月(10万3千人)。もう出生数1位は立派に夏だらけ。
さらに、2000年1位が8月(10万4千人)で、01年も8月(10万4千人)。
02年は再び7月(10万2千人)、03年も7月(9万9千人)、04年も7月(9万2千人)。
どうでしょう? 1975年までは冬生まれ(1月)がいちばん多かったのに、1980年からキレイに夏生まれがいちばん多くなっているんです。ちょっとビックリな結果ではありませんか?

私の実感は、だいたい合ってた。なんかスゴイ。それにしても、75年→80年までにいったい日本に何があって、こんな変化が訪れたんでしょうか? 誰か教えて!!
(田幸和歌子)