みなさんは不要になったCD-Rをどうやって捨てていますか?
私は仕事で大量のCD-Rを使うのだが、廃棄する際は記録データを再生できないよう裏面をカッターで傷をつけてから捨てるようにしている。

あるとき同僚に「CD-Rは深く傷つけないと再生できちゃうんだよ」とアドバイスされてからというもの、しっかりと深く傷つけるようにしていた。
しかしこれで本当に大丈夫なのだろうか? 今まで確認したことはなかったが、傷つけたCD-Rを試しにパソコンのドライブに挿入してみたところ……ちゃんと再生できるではないか! これは一体何故なのか? 傷の深さが足らなかったのか? 

日本製光記録メディアブランド・That's(ザッツ)シリーズを販売している株式会社スタート・ラボさんに話を聞いてみた。
「CDもDVDも、理論上、キズはディスク周方向に(記録溝に沿って)1mm以上の 長さのキズを入れると再生に影響がでます。逆に申しますとCD及びDVDはエラー訂正できる強力な補正機能があります。キズの深さより、幅によって影響が出てまいります」
傷の深さは関係なかったのか……。再生できたものは幅もあったのだが、方向があっていなかったということか。それにしてもCDがそんなに丈夫だったとは。


傷に強いのならライターの火であぶっても、熱湯をかけても大丈夫なのか?
「ディスク基板の原料はポリカーボネイトで、これは単体では燃えにくいものですが、 石油が原料です。また、熱湯も短時間では信号は消えません」
傷だけでなく熱にも強いようだ。

「しかしながら、あげていただいた2つとも、火傷や火事の恐れがありますので、以下 の方法をお勧めいたします。 CDであればレーベル面側にカッターでスジをつけて、市町村の分別に従った方法で プラスチックゴミとして廃棄いただきますようお願い申し上げます。 また、市販されておりますCDシュレッダーをお使いいただくのも有効と存じます」
ええっ、傷をつけるのはレーベル面(表)だったの!? 私、今まで裏面だけを一生懸命傷つけてた……。
さきほどのCD-Rのレーベル面を傷をつけて再度挿入したところ、今度は見事(?)再生できなかった。
基本から間違っていたということか……トホホ。

ちなみに話題のブルーレイディスクではどうなのか? 日本記録メディア工業会に聞いてみたところ、「今、一般のユーザーの方でブルーレイを廃棄する人なんていないでしょ?」と苦笑されつつ、
「CD-Rなどの他の光ディスクと全く同じです。クラッシュするのが一番」
と答えてくれた。さきほどと同じようにレーベル面にカッターで傷をつければよいそう。

よし、これで光ディスクを迷わず廃棄できるぞー。しかし一枚一枚傷をつけるのもけっこう手間。
会社で専用シュレッダーを導入してくれることを願うばかり……。
(いなっち)