高校受験の際、私にはある志望校があった。私服通学が可能な高校に進みたかったのだ。
いや、結局は別の高校に進学したのだけど。でも、憧れは止まらない。同校に通う友人に、何度も聞いたもの。「私服って良くない?」と。まぁ、当人は「面倒臭いだけだよ」とか言うんですけどね。

ところでだ。
今、こういう事実があるのを知っていますか? 時期としては早い話題だけど、スクール水着について。実は、私立学校を中心に自由化の波が押し寄せているらしいのです。

どういう事かというと。我々の時代には、「学校指定水着」ってあったじゃないですか。当たり前の話ですよね。もちろん今も、そんな制度が残る学校は多いらしいのですが。
一方、こういう学校も増えているらしいのです。「紺色や色が無地だったら、どの水着でもOK」という。

へぇ~! 時代は変わるもんだな。しかし、だ。カラーを指定している時点で、選択肢の幅はあまり広がっていない気もする。結局、既存のスクール水着に着地してしまうケースが多いと思うのです。
そこで、こんな水着が生まれました。水泳用品メーカー「フットマーク」は、個性を引き出す学校用水着『ダブルフレアスカートワンピース』(税込み5,250~6,825円)を、4月10日より発売しているのです。もう一度、商品名に注目してください。「フレアー」ですよ!?

じゃあせっかくだから、水着の特徴について解説していきましょうか。まず最大のポイントは、「フレアスカート」を採用していること。動くと、その度にスカートのダブルフレアーが軽やかに揺れるわけです。
「落ち着いた色合いでも歳相応の可愛さを引き出せるよう何度もサンプルを作成し、フレアーの分量を決めました」(同社・担当者)

また、袖口にもさりげないフレアーを施している。無地でもったりしがちな上半身のアクセントです。後ろ側はU バックのデザインにし、スッキリさせてみせた。「スカートはお腹やお尻を、袖口のフレアーは二の腕と、気になる部分を可愛くカバーできるので、人の目が気になりがちな思春期の子にも最適です」(担当者)
水泳を嫌う理由の一つに「肌を見せることへの抵抗感」が挙げられる。それを少しでも和らげるよう配慮したデザインが、これなのです。

それにしても、大胆な試みだ……。
「当社にとっても、チャレンジしている商品です」(担当者)。スクール水着の分野で国内シェアの大半を占めているという同社だが、今回の企画は既存商品とは全く別のルートで商品化。ネット販売部が独自で「こんなのあったらいいな」と抱えるアイデアを形にし、水着を製作したのだという。

フレアーが付いているので「タイムを競うには適していないかも……」という懸念も無いではないが、それを望む児童ばかりでもない。とにかく、まずは「水泳に親しんでもらう」ため、今回のようなチャレンジは必要なのかもしれない。だって同社には、既にこういう声が寄せられているんですよ?

「ウチには今年から1年生になる女の子がいます。
オシャレが好きで、幼稚園の頃は可愛い水着を着ていました。でも小学校は黒・紺限定なので可愛いものがなく、ガッカリしていたんです。でもその時、この水着を見つけました。是非、プレゼントしてあげたいです!」

良かったですねぇ……。

そんな『ダブルフレアスカートワンピース』は同社のネットショップ「うきうき屋」で購入することができる。カラーは「ノーコン」と「クロ」の2色展開。ネット限定にしているのは、あくまで個人向けに販売している商品だからだそうです。

それにしても、時代はドンドン流れているんだな……。それこそ20年は小学校に行く機会がないので、「水着の自由化」という情報を耳にした時点で私は驚きでした。
(寺西ジャジューカ)