今なお根強い反日感情が存在する中国では、日本は歴史問題に対して誠意ある対応を取っていないという声が存在する。日本はこれまで謝罪を行い、様々な支援も行ってきたが、中国ではこうした支援の実態が広く知られているとは言い難いのが現状だ。


 中国メディアの今日頭条は28日、日本が1979年から2010年にかけて中国に行ってきた支援について紹介する記事を掲載し、「日本が中国に30年以上にわたって莫大な支援をしていたとは、まったく知らなかった」と伝えている。

 外務省によれば、日本は2013年度までに有償資金協力(円借款)として約3兆3164億円、無償資金協力として1572億円、技術協力として1817億円、総額にして約3兆円以上を中国に政府開発援助(ODA)として提供してきた。

 記事は、日本がこれまで中国に対して「大規模な支援」を行ってきたことは、「多くの中国人が知らないこと」であると指摘する一方、中国の大都市である上海にある浦東空港や北京の首都国際空港はいずれも日本からの資金援助のもとで建設されたものだと指摘。そのほかにも蘭州や武漢、西安などの空港も同様に日本から援助を受けたものだと伝えた。

 さらに、北京と河北省秦皇島市を結ぶ鉄道や北京市にある中日友好病院、北京市の地下鉄1号線など、建設費のすべてではなくとも、日本からの資金が一部でも投下されたプロジェクトは数多く存在することを強調。経済が発展したことで、中国は資金的に困ることはなくなったが、日本は今も技術や人材の点で中国への支援を継続していると伝え、中国人はこうした事実が存在することを客観的に知っておくべきであると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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