どんな曲なのか、夏バテ対策の一助になるのか、ともかく聴いてみることにした。
同曲の収録アルバムのタイトルは『悲しき夏バテ』。全10曲の構成で、『夏バテ』は4曲目に入っている。「悲しき夏バテって、どんな夏バテだよ」とツッコミたくなる。
ジャケット写真を見ると、「なんだかちょっと古い時代のアルバムでは」と感じたので、レコード会社のユニバーサルミュージックに問い合わせたところ、案の定、初リリースは1973年とのこと。
それが、「日本のロックシーン黎明期の音を次世代に伝える」をテーマにしたシリーズ「NAKED LINE」の第2弾として2007年4月に再リリースされたのだ。
アーティストは、布谷文夫(ぬのやふみお)氏。「ナイアガラ音頭」で有名だとか。ブルースクリエイションというバンドの元ボーカリストでもあり、『悲しき夏バテ』は初ソロアルバム。そして、プロデューサーは、なな、なんと大瀧詠一氏。意外にも、ビッグな人が関わっていた。
アルバムを聴くと、ブルースソングばかり。
そして、歌詞の最後は、故郷にいる彼女に想いを馳せるというもの。暑さで頭がボーっとしていく中で突然、彼女の姿が浮かんだので、その彼女に救いを求めようとするかのようである。
このブルースらしいディープな曲を聴いて、暑さの苦しみにはとても共感できたが、正直あまり元気にはなれなかった。だが、ブルース通が聴けば、感じるものは全然ちがうかも。
この夏、あなたも夏バテのブルースを聴くことがあったら、是非感想を聞かせてください。
(羽石竜示)