「大統領からの賞状」 が米国内の子どもたちの間でちょっとした人気がある。

米国内の小・中・高校での成績優秀者に配られるものらしく、コピーとは思えないくらい本物に近いオバマ大統領のサインが付けられている。

教育省長官のサインが施してある政府発行のもので、オバマ大統領からのコピー手紙もオマケとしてついてくる。
1983年のレーガン大統領時代から続いている教育省のプログラムのひとつで、生徒個人の努力と学力達成度が大統領と教育省長官に認められるということで、生徒たちの学習意欲を高めるモチベーションのひとつになっているようだ。

一年間の通信簿の平均評価を割り出し、一般的にオナーと呼ばれる成績優秀者がもらえることになっているようだ。「成績優秀」とはどのくらいを指すのだろう?
各地の学校により違いはあるだろうが、規定としては100ポイントスケールで90ポイント以上と教育省サイトにはある。日本の通知表と比べても仕方ないがオール5に近い成績。
ただし、各学校長がその旨を教育省に伝えるようになっているようだが、全ての学校がこのプログラムに参加しているというわけでもないようで、成績優秀としての通知表はあるものの一度もこの賞状を受け取ったことがない、という生徒もいる。

そんなこともあるためか、eBayではこの賞状も高額で取り引き!? されている。

歴史的な人物になるであろうオバマ大統領。大統領とはいえ国民にとっては親しみやすさを感じさせ、「オバマ大統領が食べに来る」と言っているレストランでさえ、一般市民でも気軽に食事できる場所だったりするので、ここシカゴでも、市民にとっては身近な存在であり、彼の人気もここでは不動のように見える。

ご存知の通り米国は9月(8月下旬のところもある)から新学年がスタートする。
あっちこっちの店舗で「新学期セール」なるものが催されているのを見かけると、夏休みも終わりなんだな~と季節を感じる。子どもたちにとって、また新たな一年が始まろうとしている。

昨年の新学年開始日、小学校低学年の子どもたちはブッシュ前大統領夫人のローラさんからの手紙を各自もらって帰宅したという。もちろんコピーではあるものの、ホワイトハウスからのプレジデンシャルシール付きでサイン入り。おそらく各学校でコピーしたのだろうが、「これから始まる一年間、お友達に親切にし先生やご両親に感謝を忘れないように」というようなもの。

さて、今年1年間どのくらいの子どもたちがこの賞状を手にすることになるのだろうか?
(シカゴ/あらた)