ライバルはご当地キティ? 「地域限定加トちゃん」の話
(上)静岡県「茶っきり加トちゃん」(下)東京都(駅売店)「冷凍みかん加トちゃん」(C) office
知人に旅行土産をもらった。「なまはげ加トちゃん」。
そう、知人は秋田へ行って来たのだ。また、別の知人からもらった旅行土産が「野沢菜加トちゃん」。長野県・野沢温泉へ行って来たのだと言う。このようにして相次いで「地域限定加トちゃん」を入手した私。前々から旅先の土産屋をのぞく度に目にしてきた「加トちゃん」のことをもっと知ってみたくなった。

平成12年、静岡限定の「茶っきり加トちゃん」を第一弾として販売を開始した「地域限定加トちゃんグッズ」(現在なんと271種類にも及ぶという!)。
今回、その販売元である「オフィス・チャ」さんにお話を伺うことができた。

まず、気になったのは、各地のキャラクターのアイデアはどのようにして生まれるのだろうか、という点。秋田の「なまはげ加トちゃん」、京都の「舞妓加トちゃん」など、全国的にも有名なものはまあわかるとしても「つっぱり加トちゃん」「冷凍みかん加トちゃん」などは一体…?

「主にメーカーと地元の問屋さんとの意見交換で生まれます。担当の方達も加トちゃんの企画は楽しい様で、加トちゃんに成りきって? 考えている様です。もちろん、加トちゃん本人も『こんなのどーお?』といった意見を出したりもしますが、無理が多かったりして……」

加トちゃん本人の無理なアイデアの内容がぜひ知りたい! 次に、豊富なラインナップの中で、人気の高いものをたずねてみると、

「発売当初はダントツで北海道の『クリオネ加トちゃん』でした。他に「東京タワー」「茶っきり」「舞妓」「浪花」「琉球」などは今でも人気です。
種類が増えるに従ってコレクターが増え、新キャラを待っている方もたくさんおられるようです」

「クリオネ加トちゃん」という言葉の響きがそもそもたまらないが、その見た目もインパクト大。ぜひこちらで確認していただきたい。最後に、失礼と知りつつ思いきって聞いてみた。ライバルはずばり「ご当地キティちゃん」?

「加トちゃんは後発なのでおこがましいのですが、営業の現場では火花を散らすこともあるとか? とはいえ、加トちゃん自体、あまり他のキャラクターものと競合しないので、これからも、加トちゃんらしい商品を企画していこうと思っています」

確かに、考えてみれば個人のタレントグッズがこのように日本全国で売られているというのは他に例のない話だ。私は、国民的な人気を持つ加藤茶さんの偉大さを今さらながら思い知ったのだった。
(スズキナオ)