
そんな私たちの暮らしにそっと寄り添うおしぼりを使って、こんなアートを制作している人を発見しました! 「おしぼりアートを伝承する放送作家」こと笹川勇さん。いったいなんでこんな活動を? 疑問に思った私はさっそくコンタクトをとってインタビューしてみました。
笹川さんが「おしぼりアート」をはじめたのは2000年。活動のきっかけは、あるTV局のプロデューサーと飲んでいたところ、彼が実に器用に「うさぎ」をつくったのを見たことにはじまるそうだ。活動をはじめた当初に開設していた「サササイト」というHPは現在休止中なのだが、去年からブログにておしぼりアートを紹介したところ再び脚光を浴びはじめたとのこと。
また、おしぼりの色は「白」に限定するなど、実は独自のこだわりがあったりもするらしい。
「最近は柔道着でさえ、カラーが流行っていますがおしぼりアートではそんな妥協は許されません!」とのこと。なるほど、どこでも使っているようなベーシックなおしぼりでないとだめなんですねー。ちなみに、おしぼりアートを考える場所はファミレスが多いそうだが、せこせことひとり新作を考えつつ「周りに僕はどう映っているのだろう?」とふと我に返ることもあるとか。しかし、そんな空しさ、淋しさもおしぼりアートの味わいなのだそうで……。う〜む、「おしぼりアート」の魅力は、そんな一抹のサミシサ、そしてすぐにぱらり、とほどけてしまうハカナサにあるのかもしれませんねー(という気がしてきました)。
そんな笹川さんの「おしぼりアート」を周囲はどう受けとめているのだろうか? と質問してみたところ、
「大人におしぼりアートを披露すると、「すごい!」と驚いてくれる人と「それで?」と冷めた目をする人の半々に分かれます。
とはいうものの、世間は確実に笹川さんの「おしぼりアート」に注目しはじめているようで、雑誌『TV Bros』で記事を書くほか、7月中旬にはアメーバブックスから『おしぼりを上手に使うサラリーマン』というブログ本が出るとのことでビックリ!
今後は、新作を開発するかたわら「おしぼりアート」の講習会を開催できればと考えているそうだ。さらには「JOAC(日本おしぼりアート連盟)」を設立し「おしぼり検定」もやりたいとのことで、なんか……そ、壮大な計画ですね〜。
最後に笹川さんのホームページにはおしぼりアートの「つくり方」も詳しく載っているので、あなたも喫茶店で、ファミレスで、居酒屋でぜひ「おしぼりアート」に挑戦してみてください!
(野崎 泉)