恐山限定販売の文字の浮き出るお線香
(上)これが恐山限定発売の「お経の出るお線香ー先祖代々供養」のパッケージ (下左)火をつける前のお線香。火をつける方の先端が白線にて表示されている (下右)「先祖代々供養 恐山」の文字が浮き出てくる
以前、エキサイトBitで「仏事の世界」が話題になったが、8月のお盆にお線香は欠かせないアイテム。アロマテラピーや香道など、香りを楽しんで癒しを試みている人も多い最近、お線香にも目を向けてみたらいかがだろう。

そもそも、お線香をあげるということは「仏様のお食事」や「自分の身を清める」というのがあるが、「香りと煙を通じて、仏様とお話をする」という大切な意味合いがあるのだそう。

そんなお線香も最近変化してきたらしい。私が手に入れたものは、日本三大霊山(諸説あり)、日本三大霊場、日本三大霊地と霊関連では必ず名前が挙がる「恐山」限定販売の経文香(きょうもんこう)というもの。
「お経の出るお線香―先祖代々供養」なのだ。何が変わっているかというと、線香の灰にお経が出てくるのだ。その灰も下に落ちることなく、お経も崩れることなく30分ちょっと燃え続ける。

経文香は、普通の線香5本分位の板状になっていて、火をつけると灰になるのと同時にお経が出てくる。
製造元、株式会社日本香堂さんにお話を伺ったところ、1992年から恐山限定販売で期間限定商品なのだそうだ。というのも、恐山は毎年5月1日に開山、10月31日に閉山しているため、経文香の販売もその期間限定になるという。
値段は税込みで一箱700円。発売当時から消費税導入されてからも変わらず700円なのだそう。お客さんが一度に大勢売店に来られたり、細かいお釣りを出すのが大変ということで値段の変化をつけていないらしい。


仏壇がなく、お盆に田舎に帰る予定もないなんていう私のようなあなた。実は仏壇がなくとも供養はできるという。香炉、花立て、ろうそく立ての三つが揃えば供養は可能だということを知った。
日本香堂さんでは、経文香を御宗旨別にいろいろ用意してあるらしいが、これらは恐山に行かずとも手に入るというので、そちらで試すのもいいかもしれない。
(シカゴ/あらた)