歯医者さんで目を開ける? つぶる?
美しい歯にはなりたいけど痛いのはイヤ……
歯医者さんに行き、イスを倒され、「はーい、口を開けてくださーい」と言われて、大口を開けた時、ふと気づいてしまった。「口を開けてと言われただけなのになぜ自分は当たり前のように目を閉じているんだろう?」。
そう、「目をつぶって」とは言われてないのに。

歯医者といえばこれまでも「痛い時に本当に手を挙げる人はいるか?」「なぜBGMがクラシックなのか?」といった疑問をコネタで扱ってきた。今回の「目を閉じるor開ける」問題もまた検証の価値はあるのではないか。

さっそくその場で担当医に聞いてみると、「ずっと開いていらっしゃる人も結構います」との回答。実際に、周囲の男女合計20名(男女比5:5)にアンケートを取ったところ、何と男性3名、女性4名の約4割が歯医者での治療中に目を開いていることが判明した。自分がスタンダードと信じていたことがそうでなかったときのこの衝撃。
以下にそれぞれの主張を挙げてみます。

・「開けている派」の主張 合計7名
「痛くするなと目で威嚇する」(女1名)
「その歯医者が嫌いだから睨んでいる」(女1名)
「怖いから次にどんな器具が来るのか見て覚悟をしておきたい」(男1名 女2名)」
「怖くはないが、自分がどんな治療を受けているかを見ておきたい」(男1名)
「特に意味はないが、目をつぶるのはみっともない気がする」(男1名)

・「つぶっている派」の主張 合計13名
「口を開いたら目を閉じるのが自然だと思う。理由などない」(男4名 女3名)
「開いていると目のやり場に困るから」(男1名 女1名)
「目を閉じた方がリラックスできて痛みが軽減されそう」(男1名)
「怖いから目を閉じて違うことを妄想している」(女1名)
「怖いから見ないようにしている」(男1名 女1名)

特にこうやってみると、つぶる派も開く派も理由がないを抜きにすれば「怖いから」の意見が見え隠れする。ただし、怖い場合にどう対処するかに性格やら趣向の違いがあるようである。ちなみに、当の歯医者さんはどちらがやりやすいのだろうか?

本音を聞くために友人を介して若き歯科医K先生に質問したところ、「(自分は)患者さんが目を開いていても閉じていても気にならない」とのこと。ただ、歯科医によっては患者の目にタオルを乗せるところもあり、「(タオルは)水が飛ばないようにするためなのだが、実は患者さんに見られるとやりにくいからっていう声もあったりする」と教えてくれた。


ついでに、K先生の医院では、目を開けている大人は2割程度(子どもの場合はこの比率が逆転するらしい)で、怖がりの人や神経質な人、独特の世界を持っている人が目を開ける傾向にあるという。

いざというとき目を見開いて一部始終を見届けるのか、それとも、目を閉じて身をゆだねるのか。歯医者での目の開閉は、ちょっとした性格診断にもなりそうです。
(坂戸 琴)