ところでジーンズの「Gパン」表記は合ってますか
「ジーパン」という言い方は、だんだんしなくなっていても、「ジーパン刑事」は、永遠に不滅だと思います。
もう最近は、あまり見かけなくなってはいるが、ジーンズを扱う衣料品店の看板などに、「Gパン」と書いてあることがある。
類似表記に「Gジャン」というのもある。
かつて、シブがき隊も『Gジャンブルース』なんて曲を歌っていた。だいぶ古い情報だが。

まあ、現在も、普通に「ジーパン」とは言うのだが、この「ジーパン」の「ジー」、アルファベットの「G」をあてて「Gパン」とするのは、果たして合ってるのか?

というのも、ご存知の通り、このデニム生地のパンツ「ジーンズ」は、英語で表記すると、「jeans」。「G」から始まる単語ではないわけで、スペルに忠実にすると、「Jパン」もしくは、「jeaパン」とでも書かなくてはいけないことになってしまわないのか。
「Gパン」とは、単に音をあてただけの表記なのだろうか。

はたして「ジーパン」を「Gパン」と書くのは、間違っているのか。


ジーンズメーカーであるエドウィンに、たずねてみたところ、
「まず、『ジーパン』という呼び方自体が、日本でしか言わないものですよね」
とのこと。確かに。

解説は、続く。
アメリカで誕生したジーンズは、やがてアメ横などを中心に、「米軍払い下げ」の商品として流通するようになっていく。
「ですから、GIのパンツということで、『GIパンツ』、それが『ジーパン』と呼ばれるようになっていったんです」

!!
「ジーパン」の「ジー」は、「ジーンズ」の「ジー」じゃなくて、「GI」の「G」! 「Gパン」って書くの、合ってたんだ! 目からウロコである。

「ジーンズという言葉が、現在のように普及する前の時代だったからですね」
現在では、「ジーンズ」と呼ぶことが一般的になり、「ジーパン」という言い方は、影をひそめつつある。

毎日のように足を通すジーンズ。はくときには、ときどき、「ジーパンの『ジー』は、GIの『G』」と、アメリカ製品があこがれだった時代に、思いをはせてみることにするか。
(太田サトル)