たばこの味の違いは何の違いなのか?
実は奥深いたばこの味の違い……
銘柄の違いはもちろん、メンソールに最近ではクール味まで。実に様々な味があるたばこ。
筆者は専らメンソールを吸っているのだが、同じメンソールでもいつもと違う銘柄を吸うとまた違う味がする。不思議なものである。では一体、このたばこの味の違いは、何によって生まれているのだろうか? 単純に葉っぱが違うのか? それとも何か別の理由があるのか?
ということで、日本たばこ産業(JT)株式会社さんにお話を聞いてみた。

簡単に言うと、たばこの味は主に「たばこの葉のブレンド」と「香料」、「フィルター・巻紙などの材料」によって決められるそう。どんな種類の葉っぱをブレンドするか、どんな香料をどれだけ使うか、など様々な要因がたばこの味を変えていくのである。ウェブサイトの解説によると、「種類の違うさまざまな葉たばこを数十種類混ぜ合わせる(ブレンドする)ことにより、銘柄ごとに独特の味が作り出されます。
また、葉たばこの刻み幅によっても微妙な味の違いが出てきます」とあり、かなりの繊細さがうかがえる。

そしてブレンドにもいくつかのパターンがあり、「香料をよく効かせたブレンド」、「香料を最小限にし、葉本来の味を楽しむブレンド」、「国産の葉たばこを使った日本独特のブレンド」などでそれぞれ違った味を生み出すそうなので奥が深い。

ではメンソールはどのように作られるのか?
「メンソール製品は、葉っぱやフィルターなどにペパーミントの香料や人工的な香料で味をつけています」

なるほど。確かに天然の葉であんなにスカスカするものはなさそう。実はメンソール以外でもたばこには香料が不可欠で、香料を使うことによって葉の持つ「クセ」を緩和することができるのである。葉本来が持つ旨みも大事だが、バランスよく「クセ」を取ることが美味しいたばこの条件なのだ。


「葉のブレンドの違い」、「香料の違い」、「フィルターの違い」と予想以上に複雑だったたばこの味の違い。てっきり「セブンスターの葉とかあるのかな!?」と思っていた筆者にとっては驚きの結果だった。これからはJTさんの開発苦労も考えながら、たばこを吸おうと少しだけ思った。
(木南広明)