中国の新エネルギー車(NEV)産業は「第14次5カ年規画(2021~25年)」期間に飛躍的な発展を遂げ、多くの指標が予想を上回った。業界団体、中国汽車工業協会のデータによると、新エネ車の販売台数は21年の352万1000台から24年は1286万6000台になり、年平均成長率は38.2%となり、世界水準を大きく上回った。
同協会の王耀副チーフエンジニアは、新エネ車が中国自動車市場の主力となり、電動化シフトが安定した発展段階に入ったことを示していると指摘した。
「海外進出」も新エネ車産業が継続的に注力している分野である。同協会によると、今年1~6月の新エネ車輸出台数は75.2%増の106万台に上った。
シンクタンク、中国自動車戦略・政策研究センターの新エネ車研究部の朱一方部長は「中国の新エネ車の世界進出が加速している」と紹介。国産ブランド新エネ車の輸出規模が引き続き世界をリードしていると述べた。
新エネ車の技術イノベーションも実り多い成果を収めた。この1年、自動車の電動化の基礎は一段と強固になり、航続距離は平均500キロに迫り、電気自動車(EV)を15分で80.0%まで充電する急速充電技術は、量産化が実現した。スマート技術は引き続き進展を遂げ、一部の運転操作をシステムが支援する「レベル2」の自動運転機能を搭載した乗用車は、新車の半数以上を占めた。
朱氏は「技術の持続的な進歩が、新エネ車産業の旺盛な発展に原動力を与えている」と指摘。中国の新エネ車の技術イノベーションが加速し続けているとした。
王氏は、1~6月の好調なデータと下半期(7~12月)の発展傾向から見て、25年の新エネ車産業の発展見通しを楽観視していると説明。「年間販売台数は1600万台に上り、新車販売の5割以上を占める見込み」と述べた。【新華社北京】