大学ゴルフで活躍した選手が米国男子のPGAツアーを目指してまずは下部ツアーで戦う。そんな夢をサポートするプログラム、『PGAツアー・ユニバーシティー』がPGAツアーから正式に発表された。

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条件はNCAA(全米大学体育協会)のディビジョン1の選手で、4年以上のプレーをしていること。その成績からPGAツアー・ユニバーシティーランキングリストを作成するもの。春のNCAAシーズンの終了時点で上位15人には米下部のコーン・フェリーツアー、PGAツアー・ラテンアメリカ、マッケンジー・ツアー(PGAツアー・カナダ)、PGAツアーシリーズ・チャイナにそれぞれの成績に応じて出場資格を得る。
トップ5はNCAAのメンズディビジョン1が終了するとともにコーン・フェリーツアーの出場権を得て、すべてのオープン競技、フルフィールドの大会にも出場できる。さらに翌年のコーン・フェリーツアーの出場権をかけた最終予選会(QT)にも参戦できるという。
「この10年ほどは大学で活躍した選手たちが、すぐにツアーで成功している。
彼らにPGAツアーでの道のりを作ること、また4年間大学でプレーして卒業することは大きな成長と経験を得ることができる」とPGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハン氏はコメント。つまり卒業を待たずにプロ転向する学生を思いとどまらせるという意味も含まれているのだ。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でNCAAシーズンは中止。また21年シーズンのコーン・フェリーツアーの出場資格を得る予選会の中止も決定している。そのためもう1年大学に残る道を選択する選手もいて、19年「全米アマ」2位のジョン・オーガスティンもその一人で、バンダービルト大(テネシー州)に残った。
プログラムは21年からすぐに開始。
学業とゴルフに専念してその結果夢のPGAツアーへの道が開けるのは、先行きが不安な時代だけに学生たちにとってすばらしいプログラムが誕生したといえる。(文・武川玲子=米国在住)

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