<大王製紙エリエールレディス 初日◇19日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6545ヤード・パー71>
昨年、満開の笑顔を咲かせた舞台で、久々にスマイルシンデレラの笑顔が戻ってきた。「大王製紙エリエールレディス」初日、渋野日向子は3つのバーディを奪ってボギーなし。
3アンダー・4位タイと好スタートを切った。
渋野、大里、稲見 スマホのぞき込みこの笑顔【大会写真】
出だしはバタバタだった。インスタートの11番パー5で2オンに成功するもイーグルパットが3.5メートルオーバー。せっかくのショットを生かせず3パットパーとすると、13番は右に切れて2メートルのパーパットを残してしまう。だが、このパットを「緩むことなく打てて、右にプッシュも左に引っかけることもなかった。いいストロークがこれだと分かった」とパーをセーブ。
これで流れが変わった。
「あのパーパットが入って自分のなかでも落ち着けた」と地に足をつけると、15番で残り130ヤードから手前1メートルにつけてバーディを先行。その後も17番、折り返しての7番と2つのバーディを奪ってホールアウト。首位と3打差と連覇に向けて順調な滑り出しを見せた。
一日を振り返り「今日はパッティングですね」と渋野。「ティショットがラフに行くことも多かったし、パーオンも多くなかった。
アプローチを寄せられないこともあったけど、シビアな距離のパットを入れられた」と持ち味が存分に発揮された18ホールだった。それだけに自己採点も「今日はパターがめっちゃ良かったので、ショットが荒れたぶん45点ですね」といつも激辛評価の渋野としては高得点をマークした。
キャディとの連携もよくなってきた。今週担いでいる古賀雄二氏とは「TOTOジャパンクラシック」以来2度目のタッグ。「シビアな距離やかなり曲がるラインもありましたが、キャディさんと相談しながら信じて打つことができました」。ショット、そしてイメージの共有がより深まったことで、「7番は6メートルくらいのかなりのフックで上って下るライン。
でも、自分の読みとキャディさんの読みが合っていました」とグリーン上での協力体制が整ってきたこともこの日のプレーにつながった。
好スタートを切った渋野だが、次なる鬼門は「最近順位を下げることが多かった」という2日目のプレー。「予選通過をしたいという思いが強すぎてカットを気にし過ぎてしまっていた」と目下の課題の1つだ。「スタートダッシュとしては上出来なので、明日は粘り強いゴルフをしたいと思います」。相棒と自信が戻ってきたパッティングで不安を振り払い、一気に首位争いに加わりたい。(文・秋田義和)

■大王製紙エリエールレディス 初日の結果
■大王製紙エリエールレディス 2日目の組み合わせ
■渋野日向子の今季成績
■渋野日向子に“原因不明”の右足痛 「これを言い訳にはしたくない」
■カストロールレディース 最終日の成績