<ダイキンオーキッドレディス 初日◇4日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6561ヤード・パー72>
今年の国内女子ツアーが「ダイキンオーキッドレディス」で開幕した。2020年と21年シーズンが統合された関係で、昨年12月から3カ月の中断期間を経ての今季15試合目が始まった。

例年、開幕戦として行われているこの大会。1年3カ月ぶりに観客を入れるという判断を下し、各日1000人を上限にギャラリー入場。初日の全組がスタートした段階で、大会会長を務めるダイキン工業の井上礼之取締役会長と日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長が会見を行い、心境を語った。
「いつもの風景だ!」とギャラリーを見て思ったという小林会長。興奮気味に語り、有観客で盛り上がる会場の光景には喜びもひとしおだ。「選手たちの打つショットも威力が増していました」と、選手にとっても久しぶりの有観客試合は力が入るようで、ようやく正常な形に戻ってきた状態には満足げな表情を浮かべた。

今大会に観客を入れるかどうかは、先週の水曜日、2月24日に決定をし発表。井上会長は「1月の末ごろには無観客を決心しかけていましたが、プロ野球、サッカー、バスケットボール、大相撲、センバツ高校野球も観客を入れる。ギリギリまで考えました」と、観客動員に至る過程を振り返った。
「公式戦の初戦で、ダイキンの責任は重い。あとのトーナメントにもプラスの影響があると思っています」と、初戦のダイキンがどう動くかによって、今後の開催方式にも多大な影響を及ぼすことも考え、「オリンピックもあってスポーツイヤーで、ファンにも喜ばれる」と、開催・有観客に至った気持ちを明かした。
昨年はコロナ禍の初期段階で、ダイキンが開催中止を決めると、次に続く大会も続々と開催を断念。
「去年はうちがやめたらバタバタと中止になった」と、にがい思いをした。例年、本土から沖縄に招待するプロアマゲストのことも考え、昨年11月には前夜祭、プロアマの開催をしないと通知もした。そして、なんとか開催だけにはこぎつけたい、という思いを実現することができた。
「お客様を迎えられる第一歩を踏み出せました。全員に光り輝いてほしい」と小林会長。第2戦、第3戦、そして第5戦はすでに無観客が決定しているが、そのあとに続く大会のためにも、今回の有観客は大きな光となるかもしれない。