<~全英への道~ミズノオープン 最終日◇29日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山県)◇7461ヤード・パー72>
6アンダー・3位タイで初日をスタートさせた石川遼だが、連日の「72」でスコアを伸ばせずに迎えた最終日は2バーディ・3ボギーの「73」でのプレー。21位タイと順位も大きく落とし、上位4人に与えられる「全英オープン」出場権を逃した。

石川遼の短パン姿は珍しい
「つらい一日でした」。出だしの1番で3パットのボギー発進。2番ですぐにバウンスバック、7番でも2打目をピン1メートルにつけてバーディを奪ったが、9番をボギーとして折り返すと、10番で連続ボギー。その後上位4人のカットラインに向けて巻き返しを図ったが、「フェアウェイに行かず、グリーンに乗せらせず」と、11番から18番の8ホールでフェアウェイキープは1回、パーオンは3回のみ。チャンスを作ることができないまま、パーを並べ続けて4日間を終えた。
全英オープンの切符を得ることはできなかったが、自身のレベルアップに向けて新たな収穫を得ることができたようだ。
初日に今季最高位の3位タイで発進すると、2日目、3日目と7位タイ。最終日は上位4枠ということを意識しながらのプレーとなったことで、「いい位置にいるからこそ出てくる自分のなかの“魔物”を知ることができました」と話す。
予選落ちが濃厚となっているとき、予選カットラインを意識しながらのとき、そして上位にいるとき、優勝争いを演じているとき。それぞれのメンタルは異なり、それがどのように自身のプレーやスイングに表れるのか。それは試合でしか味わうことができない。「試合でしか出会うことができない自分の悪いクセだったりを垣間見ることができました」。
大幅なスイング改造を行ってそれを定着させている段階ではあるが、そのなかで自身のメンタルがスイングにどのような影響を与えるのか、ということを感じることができた4日間だった。
「魔物をひとつずつ退治していくという戦いにも、今後は勝たないといけませんね」。最終日に後退してしまったことに対する“悔しさ”やいい結果を出すことができなかった“焦り”というよりも、上位に居続けることができたこの大会を振り返って「とても濃かった」とポジティブに話す。
スイングもだんだんと体に染みつき、「ベースはそろいつつある。これから大きく変わることはないかな」と自信を持ち始め、出来は「5~6」割までできてきた。スイング、マネジメント、メンタルと“心技体”を完全にそろえるためにはもう少し時間はかかりそうだが、今大会で上位争いできたことで、石川自身にそのゴールは見えてきているのかもしれない。
(文・笠井あかり)

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