黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長・山崎雅人が出演。会社の継続に必要なことについて語った。
山崎雅人
黒木)今週のゲストは株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長の山崎雅人さんです。およそ200人を抱える大企業ですが、社長になるときのプレッシャーはありましたか?
山崎)責任というものは感じましたが、「自分で責任を取ってやりたいことをやっていいのだ」ということに対する期待の方が大きかったです。
黒木)しかし、社員の方々を守らなくてはいけないという重責がありますよね?
山崎)「楽しく働けるにはどうすればいいのか」ということについて、ずっと考えていました。1日の半分は働いていますので、働くことが大変でつまらないということになると、人生の半分がつまらないということになってしまいます。「どうしたら人が幸せになるのか、どうしたら喜ぶのか」ということだけを考えて仕事をするのは楽です。「どうやってこの企画を通すか」というような仕事ばかりしていると、辛いところがあります。そうではなく、「より活躍してくれる場をどのようにつくるか」ということを考えてやって行けることは幸せなことだなと思ってやらせていただいています。
黒木)さまざまな企業のトップの方がこの番組にお見えになりますが、皆さんがお話しになるのは、「人が宝だ」ということです。「人が楽しく、人が幸せになるために自分がいる」という。そう考えられることがリーダーとしての素質というか、考え方なのでしょうか?
山崎)「いかに人を信頼して任せられるか」ということをやらないと、結局、「自分が自分が」ということになってしまいます。いかに同じ志を持つ人、同じことを考えてくれる人がたくさんいるかという状況をつくらないと、会社は続きません。そのような環境をつくることがとても大事だと思っています。
黒木)任せる。
山崎)いかに信頼をして、自由にやるか。失敗したときに謝ることがトップの仕事だと思います。何か大変なことやトラブルが起きたときに、それを何とかすることです。それ以外は、社員が楽しくやってくれる環境をつくることができればいいのです。
黒木)他に、リーダーとして必要な資質のようなものはありますか?
山崎)昔はリーダーというと、社員を引っ張って行って背中を見せるというようなことでした。しかし、いまのリーダーには、現場で社員と同じ目線で仕事ができて、気楽に会話ができるような、コミュニケーション型のリーダーが求められているのだと思います。
黒木)社長になられて、この4年間はいかがですか?
山崎)もともと我々の会社は雰囲気も硬くて、「ピシッと会社に来て、ピシッと仕事をしてピシッと帰る」というような、すごくまじめな社風でした。しかし、いまは随分変わりまして、在宅勤務もありますし、自由にいろいろな話をして、コミュニケーションが多い会社になっています。
黒木)ご自分のなかで、「会社が成長して来ている」という実感が持てるということですか?
山崎)以前は、「私はこのようにしたいので、こうして行きましょう」と声をかけることが多かったのですが、最近はただ会社にいるだけです。社員が勝手にやってくれるという感じになって来ているので、私から「こうしましょう」と言うようなことも減っています。私は飾りのような存在ですね。
黒木)原動力のようなものは何でしょうか?
山崎)自分たちが手掛けていることが、誰かの役に立って、喜んでいる人たちの顔が見えるようなことができていれば、それが原動力になっているのだと思います。
山崎雅人
山崎雅人(やまざき・まさと)/(株)KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役社長
■1990年、第二電電株式会社(現KDDI)入社。業務系、営業支援系のシステム開発、企業向けサービス企画・開発、事業企画等を担当。
■2016年、KDDIウェブコミュニケーションズの社長に就任。小規模事業者の課題解決・IT化促進、新しい働き方、情報格差の解消などが関心ごと。
【株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ】
■1987年からレンタルサーバー事業「CPI」創業。30年以上続く老舗ブランド。
■2009年、専門知識がなくても簡単にホームページを作成できるドイツのホームページ作成サービス「ジンドゥー」と日本での独占契約を締結。「ジンドゥー・ジャパン」としてサービス提供。現在までに200万サイトが日本でつくられている。
■その他にも、クラウド電話APIサービス「Twilio」、ブログサービス「g.o.a.t」を展開。
■「高いITスキルがなくとも直感的に使える」というポイントでサービスを提供。