7月13日、東京・丸の内にある読売新聞ビルにて、読売新聞、YTE、読売テレビによる三社共同発表会「アニメ・IPビジネスで目指す方向」が開催された。

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今回の発表会は、読売新聞グループ本社が7月1日付で、読売テレビ放送の完全子会社である総合エンターテインメント企業・YTEの株式70%を取得し、子会社化したことを受けて実施されたもの。
読売テレビが培ってきたノウハウに加え、新たにYTEが参画する読売新聞グループの経営資源や国内外のネットワークを活用することで、日本のコンテンツ産業とアニメ文化のさらなる発展に寄与していく方針を表明。アニメ・IPビジネス領域における三社の連携方針と、今後の展開についての説明が行われた。

登壇者は各社を代表する3名。最初に登壇した読売新聞東京本社取締役副社長の安部順一氏は、アニメ産業の市場規模が2024年に3兆8407億円となり、過去15年間で3倍以上に急成長したこと、さらに海外売り上げはここ10年で6倍以上となっていることを紹介。その一方で、国内のアニメ制作会社の3割以上が赤字に陥っているなど、市場拡大の恩恵が制作現場に十分に還元されていない現状があると指摘した。

こうした課題を解決するために、金融機関や商社とアニメ制作会社を仲介して資金調達を支援するほか、「聖地巡礼」などアニメ関連IPを活用した地方活性化への貢献を提案することで、クライアントとアニメ制作会社、IPホルダーのマッチングを推進していきたいと強調。読売新聞グループが有する幅広いネットワークや発信力、読売テレビが培ってきたコンテンツ展開の知見、そしてYTEが強みとするアニメ・キャラクター・イベント・IPビジネスのノウハウを掛け合わせることで、アニメ制作会社と業界にお金が回る仕組みを構築し、アニメ文化の裾野をさらに広げていく考えを示すとともに「誇るべき日本のアニメ文化のさらなる発展に力を尽くしていきたい」と展望を語った。

続いて登壇した読売テレビ代表取締役社長の松田陽三氏は、1967年放送の『黄金バット』から現在のアニメーションブランド「ytv animation」へと続く読売テレビのアニメ放送の歴史を振り返り、その事業内容を紹介。1960年代~80年代は『巨人の星』『タイガーマスク』『天才バカボン』『ルパン三世』『宇宙戦艦ヤマト』など数々の国民的アニメを放送し、スポーツ・ヒーロー作品でアニメを大衆に浸透させた。1990年代には『名探偵コナン』『犬夜叉』『金田一少年の事件簿』などで「原作IP×長期シリーズ」というスタイルを確立。2000年代は『結界師』『宇宙兄弟』『僕のヒーローアカデミア』などを中心に海外展開を推進、ビジネスの拡張に注力してきた。2024年には「ytv animation」ブランドを始動。
昨今の話題作としては『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』『青のミブロ』の両シリーズや『さよならララ』などが挙げられる。

その中でも読売テレビが誇る長寿IPが、1996年の放送開始から今年で30年、劇場版映画としても2027年公開の次回作が30作目となる『名探偵コナン』だ。地上波放送を起点にした多層的な展開力で「『コナン』を大きく育ててきた」と胸を張る松田氏は、今後も配信イベント、商品化、さらには地域・企業とのコラボレーションなど、IPを横断的に展開するプロデュースをさらに拡充していく考えを示した。

今後の読売テレビの事業方針としては、「ytv animation」ブランドのもと新規IPを開拓する「IPポートフォリオの強化」、海外市場の開拓による「グローバル展開の加速」、海外IPと連携した「国際共同制作」の推進といった3つの領域に注力。IPの価値を最大化する新たなビジネスモデルへの挑戦を掲げるとともに、三社による事業提携が力を発揮するよう、読売テレビだけでなく読売新聞グループ全体で「ytv animation」を世界に広げていきたいと意欲を語った。

最後に登壇したYTE代表取締役社長の梅田尚哉氏は、読売テレビの子会社として1970年に設立されて以来、音楽プロデュースやアニメーション制作、国内外へのIP販売などを手掛けてきたYTEの事業概要を説明。アニメーション事業としては18年前からTOKYO MXで2つのアニメ枠を運営し、年間8シリーズを放送。これまでに110以上のシリーズを放送してきたという。

そんなYTEだが、読売新聞グループの子会社に入ったことで事業規模の拡大が予想されることから、梅田氏は「人員体制の拡充を急ぎたい」とコメント。グループ各社と連携して「シナジーを発揮できるよう尽力していきたい」と締めくくった。
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