人間の心理状態を数値化し管理する近未来社会を舞台に、正義を問われる警察機構を描くオリジナルSFアニメーション『PSYCHO-PASS サイコパス』。シリーズ最新作『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』では、監視官である慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフを中心に、刑事課一係が追う「狐」による事件、ビフロストの謎、そして灼と炯の戦いがついに決着する。
『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』は2020年3月27日(金)より2週間限定ロードショー、Amazon Prime Videoで日本・海外独占配信。
<以下、コメント全文掲載>
【慎導灼役 梶裕貴 オフィシャルコメント】
――いよいよ『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』にて『PSYCHO-PASS サイコパス 3』の物語が完結します。まずは、2019年10月より放送されたTVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス 3』の感想をお聞かせください。
『PSYCHO-PASS サイコパス』は、シリーズごとに毎回、新しい描き方に挑戦してきた作品だなという印象があります。今回は放送時間が1時間という拡大枠で、その長さだからこそできるドラマがたっぷり描かれていました。通常の倍の尺があり、途方もない労力がかかる中で、アクションシーンも手を抜かず、格闘術に関しても徹底的に研究して作られている。(慎導)灼にはパルクールもありましたしね。〈メンタルトレース〉という新しい表現もあって、本当にいろいろな意味で挑戦していたシリーズでした。同時に、今回はある種、灼と炯(ミハエル・イグナトフ)のバディものとも言える側面もあって、“刑事ドラマ”としての印象も強いかもしれません。
――『PSYCHO-PASS サイコパス』は公安局刑事課に所属するエリートの「監視官」と犯罪者になりうる可能性を持つ潜在犯である「執行官」がチームを組んで犯罪者を追うストーリーです。
灼は一貫して「人間の可能性を信じている人」だという印象がありました。「執行官は盾じゃない、人間だ」(第8話)というセリフもありましたし、近未来的な世界観でありながら、灼には人情や根性といった、良い意味での人間臭さを感じるんです。ただ、灼のプロフィールを見ると、なかなかとっつきにくいところがあるんですよね(笑)。序盤の執行官たちの態度にそれが顕著に表れているわけですが……最初は、周囲も灼に心を開かず、警戒していた一面もありました。でも次第に、自身の言動によって信頼を得ていく。エピソードが進むごとに、灼の気持ちが周りへと伝わって。最終的には、刑事課一係がしっかりとチームになっていくところが見られて、僕もとても嬉しかったです。
――バディパートナーの炯についてはどんな人物だと思いましたか。
炯からは、灼とはまた違った形のプロフェッショナルさを感じています。妻の舞ちゃん(舞子・マイヤ・ストロンスカヤ)のことをすごく大事に思っていて……彼女が事件に巻き込まれて、少しブレてしまうところも含めて、人間として本当に魅力的で。第7話で、とあるすれ違いから彼らは衝突してしまいましたが……そう簡単に崩れしまう関係ではないと、僕は信じていました。
――今回の『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』では謎の組織〈ビフロスト〉のファーストインスペクター梓澤廣一との対決が描かれます。『FIRST INSPECTOR』の物語の印象はいかがでしたか?
梓澤(廣一)はTVシリーズでは、とにかく謎に包まれた人物でしたが、ようやく『FIRST INSPECTOR』で彼のことが明らかになります。灼と梓澤、そしてこの世界を管理しているシビュラシステムという3つの考え方が交差する物語は、とても面白いなと思いましたね。シビュラシステムは、人々の精神状態を数値化することで管理する「完全」と思われている存在。それに対して、人間たちは不安定で予想もつかない行動に出る「不完全」な存在。本作で描かれる、両者の主張や関係性がとても印象的でした。
――TVシリーズで灼は、都知事に就任した小宮カリナと良い関係を築いていきます。彼女と灼の関係の行方もひとつの見どころですね。
灼はカリナという存在自体に興味を持っているんでしょうね。彼女はシビュラシステムとは違う意味で「完璧な人間」に見えるので、そこに興味があったのだと思います。でも、最初に会話したときにどこか違和感があって……やがて、そこから見えてきたものは、やっぱり完璧じゃない部分。そういったところに魅力を感じたんだと思います。
――いよいよ『FIRST INSPECTOR』が公開を迎えます。この作品をどのように楽しんでほしいとお考えですか。
TVシリーズをご覧になってくださっていた方々は、きっといろいろなことが気になって仕方ない……まさに“おあずけ”状態だったと思います(笑)。第8話の最後に事故に遭ってしまった六合塚(弥生)さんのことも気になりますしね……。そんな、これまで描かれてきた一連の事件の解決編として、満を持して『FIRST INSPECTOR』が公開されます。『PSYCHO-PASS サイコパス 3』らしい、灼らしい物語になると思いますので、ぜひこのひとつの集大成をお楽しみください。
『PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』
2020年3月27日(金)2週間限定ロードショー
Amazon Prime Video日本・海外 独占配信
【STAFF】
監督:塩谷直義
シリーズ構成:冲方丁
脚本:深見真、冲方丁
キャラクター原案:天野明
キャラクターデザイン:恩田尚之
色彩設計:鈴木麻希子
美術監督:草森秀一
3Dディレクター:大矢和也、森本シグマ
撮影監督:村井沙樹子
撮影視覚効果:荒井栄児
編集:村上義典 音楽:菅野祐悟
音響監督:岩浪美和
オープニング・テーマ:Who-ya Extended「Synthetic Sympathy」(SMEレコーズ)
アニメーション制作:Production I.G 配給:東宝映像事業部
【CAST】
慎導灼:梶裕貴
炯・ミハイル・イグナトフ:中村悠一
雛河翔:櫻井孝宏
廿六木天馬:大塚明夫
入江一途:諏訪部順一
如月真緒:名塚佳織
唐之杜志恩:沢城みゆき
霜月美佳:佐倉綾音
ドミネーター:日高のり子
法斑静火:宮野真守
代銀遙煕:中博史
小宮カリナ:日笠陽子
ラウンドロビン:森川智之
梓澤廣一:堀内賢雄
小畑千夜:矢作紗友里
狡噛慎也:関智一
宜野座伸元:野島健児
須郷徹平:東地宏樹
六合塚弥生:伊藤静
花城フレデリカ:本田貴子
常守朱:花澤香菜
(C)サイコパス製作委員会