『屋根裏のラジャー』は、少女の想像から生まれた“イマジナリ”という存在の、誰にも見えない少年・ラジャーを主人公とするファンタジー。人間の想像が食べられてしまう世界を舞台に、ラジャーと仲間たちが大切な人の未来と運命を懸けた“誰にも見えない戦い”に挑むストーリーが展開する。
原作は、世界の文学賞を席巻したA.F.ハロルドによる小説「The Imaginary」だ。イギリス文学協会賞受賞をはじめ、ケイト・グリーナウェイ賞、カーネギー賞などにノミネートされ、海外の各有力メディアも絶賛した原作をもとにした、待望の映画化となる。
監督を務める百瀬義行は、『おもひでぽろぽろ』や『平成狸合戦ぽんぽこ』、『もののけ姫』、『千と千尋の神隠し』など数多くのスタジオジブリ作品で中核を担ってきた。
故・高畑勲監督に「百瀬さんがアニメーションを進化させる」と言わしめた鬼才が、アニメーション人生のすべてを懸けて挑む渾身の作品だ。
このたび初公開された特報映像には、ポノックの手描きアニメーションならではの繊細なタッチで映画冒頭の想像への入口が描かれた。これから始まる壮大な物語を予感させるような内容で、一見すると普通の少年のような“見えない”主人公・ラジャーの表情も印象的だ。
またティザーポスタービジュアルには、幻想的な巨木に集まってくる、ラジャーと≪イマジナリの町≫に暮らす仲間たちの姿を確認できる。シルエットだけでも個性的なキャラクターたちがどんな冒険を見せてくれるのか、来夏公開の本編に期待が膨らむ。
スタジオポノックの長編最新作となる『屋根裏のラジャー』は、2022年夏に劇場公開される。
<以下、コメント全文掲載>
【A.F.ハロルド】
スタジオポノックが私とエミリーの小説に特別なものを見いだし、時間と才能を費やして映画化してくれたことを嬉しく光栄に思います。この物語が本から映画へどう変化されていくのか、楽しみで興味津々です。そしてスタジオポノック作品だからこそ信頼しています。
【百瀬義行】
“想像”を具現化するのは、とても難しい作業です。「見たことがないもの」を映画で見せるという高いハードルがある一方で、だからこそ、アニメーション表現としての面白味を感じ、挑戦の意識を持って作っています。
【西村義明】
原作を手にしたのは『メアリと魔女の花』を作り終えた直後でした。誰もが経験したことのある人生のきらめき。愉快で、少し怖く、何より心が動きました。この文学を映画にできないだろうか。
『屋根裏のラジャー』(2022 年/シネスコ/105 分予定)
原題「The Imaginary」
原作:A.F.ハロルド「The Imaginary」(「ぼくが消えないうちに」こだまともこ訳・ポプラ社刊)
監督:百瀬義行 プロデューサー:西村義明
製作:「屋根裏のラジャー」製作委員会
配給:東宝
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