突然ですが、マツダ「CX-60」や「CX-80」のe-SKYACTIV D 3.3(3.3L 直列6気筒ディーゼル・マイルドハイブリッド)搭載車の高速道路燃費が、リッター20kmを超えるという話を聞いたことはありませんか?
調べてみると、CX-60の燃料タンク容量が58Lということで、東名高速・用賀ICから大分県にあるサーキット「オートポリス」までの約1200kmを走り切れるのか試してみました。
計算上では行けるはずだけど
ディーゼル・マイルドハイブリッドで無謀な挑戦
コトの次第は御殿場で行なわれたCX-60(マイナーチェンジ前)の試乗会でのこと。指定されたコースは新御殿場ICから新東名で名古屋方面へ走ってください、というもの。
「いくらディーゼルといっても、そんな燃費が良いわけがない」と思ったら、なんとリッター20kmを超えたではありませんか! コンパクトカーなら話はわかりますが、大型のSUVですよ!? 当然、この驚きを記事では伝えるわけです(マツダの大型SUV「CX-60」はリッター20kmを超える好燃費の快適・快速SUVだった)。
書いている時はテンションMAXなのですが、少し時間が経つと「マツダ広報部の手にひらで踊らされているのでは……」と思うように。なにより「たまたま新東名下り線の一部区間だけがリッター20km超えで、その先は大した数字が出ないのでは」とも。
というのも、120km/hを出させるのなら、東北道の岩槻IC~佐野藤岡ICでもいいはず。佐野藤岡なら、帰りに美味しいラーメンをサクッと食べて帰れるわけでして。
そこでオートポリスに行く用事があったことを良いことに、CX-60のe-SKYACTIV D 3.3(マイルドハイブリッド)を借用。リッター20kmで燃料タンク容量58Lなら、東京~オートポリスまでの1200kmを無給油で走り切れるだろう、と思ったわけです。
ルートは東名高速の用賀ICから、ひたすら西へ。大阪、京都、神戸、そしてマツダの故郷である広島を抜けて、関門橋を渡り、大分道の日田ICへ向かうというもの。Googleマップによると14時間30分かかるそうですが、実際は休憩やら仮眠やらで20時間くらいかかることは、以前の挑戦でよくわかっています。
いざ出発! 一般道から驚きの低燃費
まずは一般道の燃費から。都心部から環八(環状八号線)まで走ったのですが、これがなんとリッター16kmを記録。
そうこうして用賀IC近くのガソリンスタンドで給油。オドメーターをゼロにセット。この段階で「630km走れますよ」というクルマからのアナウンスを見て「途中で給油するだろうな」と思うわけです。
給油中にナビ入力。マツダはタッチパネルではなく、ジョグシャトルダイヤルをグルグルして入力します。そして13時にスタート。
ガソリンスタンドを出てすぐ東名に合流。あとはクルーズコントロールを使って、法定速度内で走り続けるだけ。初期の頃は車線監視機能付きアダプティブクルーズコントロール動作中に神経質な挙動をみせることがありましたが、マイナーチェンジ後では、そのような挙動もありません。
CX-60の商品改良版では、バネレートを変更したのだそう。CX-60はスポーティー、CX-80は乗用車という味付けは変わらないものの、乗り心地などは改善しているようです。
順調な西への旅 メーターはリッター27kmを指す!
最初の休憩地点は駿河湾沼津SA。この時点で燃費はなんとリッター27kmを記録! マジか!と驚きながら、遅い昼食を食べて西へ。120km/h区間は走行車線で120kmが出せる状況ではキッチリ出します!
続いて立ち寄ったのが、愛知県の刈谷SA。ここには入浴施設がありますので、いつも立ち寄っています。また名古屋メシが楽しめるのも良いところ。
クルマは新名神→名神というルートの様子。というのも、土地勘がまったくなく完全にナビ頼りだから。陽は落ちて、標識を見ながら大阪や京都にいるんだな、ということしかわからず、黙々とクルマを走らせます。
東京を出て12時間。着いた場所は安芸の宮島。広島です。さすがに真っ暗で、宮島の景観を楽しむことはできず。
寝起きに宮島の朝焼けを堪能。移動時期は秋だったので「これが秋の宮島か」と思っていたら、どうやら同じ「あき」でも「安芸」が正解ということを、このときに知ったのでした……
朝8時30分に関門橋近く「壇之浦PA」に到着。ここで朝ご飯としてフグ丼を堪能しました。色々とSA/PAグルメを堪能してきましたが、フグ丼を超える美味しくてコスパのよいグルメはないと断言します! オートポリスまで残り190km。もう着いたも同然です。
壇之浦PAから走ること3時間弱。オートポリスの最寄りである大分自動車道「日田IC」に到着です。通行料は1万6530円でした。飛行機なら早割のLCCで1万2000円~3000円ですので赤字です。もちろん2人以上で行けば黒字になりますが。
では燃費を見てみましょう。リッター26.9kmで、驚くべきことに給油ランプが点灯しないどころか、半分を少し下回った程度です。しかも「あと480km走行できる」というから驚き。そのままオートポリスを目指します。
無事ゴール! しかし非情にも新たな指令が
日田ICからオートポリスまでは、山の登り坂を20km以上走ります。「よくぞまぁ、ここにサーキットを作ろうと思ったなぁ」と誰もが思うことでしょう。
東京を出て23時間30分。無事オートポリスに到着しました。疲れていないわけではありませんが、SUVなのでラクですね。
燃費はリッター26.2km。燃料計は給油ランプが点灯しないどころか、1/3以上も残っています。オートポリス周辺にガソリンスタンドはないので(サーキット内にはありますが、とても高い)「ガス欠になったらどうしよう」とドキドキしたのですが、ぜんぜん余裕。この後、熊本方面に降りて、阿蘇駅近くで給油したのですが……。
37Lしか入らない! 1195.5km走行しているので、満タン法で計算するとリッター32.3kmということに! 「車両側の表示と満タン法で違うじゃないか!」と言われそうですが、正解は車両側。というのも、満タン法は人によって入れる燃料の量が異なる(ブレが発生する)のに対し、車両側はインジェクターの噴出量で計算しているため。
ともあれ「東名高速の用賀ICらオートポリスを経由して阿蘇駅まで37Lの軽油で行けてしまった」のは大きな驚きです。CX-60は、実にエコなクルマということが証明されました。
担当編集に無事オートポリスに到着したことと燃費の良さ報告。普通なら「燃費メッチャイイですね。じゃ原稿待ってます」で終わるのですが、「そんなハズはない! 帰りの燃費テストもやってこい!」と言われ……。ならばやりましょう。
予想外の苦戦!? 東京を目指す復路の試練
起点は熊本側からオートポリスへ向かう時に使うミルクロード入口に設定しました。というのも、ここからオートポリスまでガソリンスタンドがないから。繰り返しになりますが、オートポリス内での給油は高いので断固拒否です。オートポリスからは、日田ICを目指し、あとは東京へ向かうというルートになります。
ミルクロード入口から激坂を上ること約30km。
今度は大分の日田ICへ向かいます。今度は下りなので、燃費は少し向上。当然燃料もあまり減っていません。
乗ってしばらくすると、酷い渋滞に巻き込まれてしまいました。疲れていますが、アダプティブクルーズコントロールのおかげでラクラクです。
なんとか渋滞を抜け、九州最後の休憩施設である、関門自動車道のめかりパーキングエリアに到着。夜の関門橋を見ながらフグを食べようと思っていたら、「北九州のご当地料理、門司の焼きカレーや小倉の焼うどんをはじめ、九州の素材を使った料理を取り揃えております」というように、九州の人はあまりフグを食べない様子。そこで北九州名物と謳う「彩り野菜の焼きビーフカレー(1360円)」を注文して夕飯終了。
あとは体力の続く限り、東京へ向かうだけ。コーヒーとミント菓子だけが友達です。
ですがコーヒーとミント菓子の効果も長くは続かないもので、宮島SAに到着した頃には眠気がピークに。さらに燃費もリッター24.1kmと、行きの時のリッター27kmには及ばず。燃料計も半分程度で「これは一体どういうことだ?」ということで、とりあえずここで仮眠。
起きてクルマを走らせると、名神高速道路・草津パーキングエリアに近づいていることが判明。「草津PAでお風呂に入ろう」と思い立ち寄ることにしました。草津は宿場町だったそうですが、PAに入浴施設はなく。そう、草津温泉があるのは群馬県。滋賀県の草津PAにあるのはコインシャワーです。
その代わりと言っては何ですが、信楽焼の産地が近いそうで狸の置物がお出迎え。「クルマで来ているし、縁起物の狸でも買おうかな」と思ったのですが、売っていませんでした。
熊本県「ミルクロード入口」から草津PAまでは約780km。燃費はリッター25.1kmで、燃料計は残り1/3程度……。あと400kmしか走れないといいます。往路と全然違う展開です。
ようやく名古屋まで来たがガス欠も見えてきた
次に立ち寄った休憩施設は、新東名高速道路の岡崎サービスエリア。ここまでくると、勝手知ったるものです。まずは名古屋名物みそかつ「矢場とん」に舌鼓。そしてデザートとして知立名物「あんまき」を注文。人間の方はお腹いっぱいになりましたが……。
クルマの方はいよいよもってガス欠の様相。ここで給油すべきか、それとも走り続けるか……。漢たるもの、走ることを選びました。
しかし、新東名の120km/h区間で120km/hを出す勇気はなく、100km/hで走行。そして新東名と東名の合流手前でついに給油の警告灯が点灯。高速道路でこの表示を見ると、とても心臓によくありません。
足柄SAにイン。1114.1km走って、残り走行距離60km。海老名サービスエリアまでは行けると思いますが、絶対に渋滞に巻き込まれるでしょうし、そこでガス欠になったら目も当てられません。仕方ないので、ここで給油することにしました。
ついに給油! 帰りは残念ながら無給油ならず!
燃費はリッター25.8km。行きに比べてリッター2km程度悪い結果です。
給油量は49.44L。燃料タンクは58Lですので、残り10Lを切ると警告灯が表示される仕様なのでしょう。サービスエリアの燃料代は高いもので、この時の軽油はリッター178円。8800円というお値段に涙も出ません。
満タンになると1350km走行可能との表示。うーん……。
その後は安定の渋滞。足柄SAから大和トンネルまで渋滞渋滞渋滞。
渋滞が終わったと思ったら、すぐに工事渋滞……。
【まとめ】当たり前だが上りが多い場所は燃費が急激に落ちた
しかし、1200km走れたのは紛れもない事実
1200kmを走破し、なんとか家に到着したのは夜遅く。到着して担当編集に「途中で燃料入れました」と報告すると「あ、そ」と素っ気なく。「どうして往路は無給油で復路は給油したのか考察せよ」とのお題が。その理由は単純で上り坂が多かったから。それに尽きます。そもそも最初のミルクロード30kmの上り坂で燃料を使ってしまったし。
ともあれマツダのe-SKYACTIV D 3.3の高速道路燃費はとても良いことがわかりました。家族で長距離旅行をされる方は、CX-60を検討される価値、大ありです!
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