万博開幕から1年…いまだ燻る「海外館・工事費未払い」問題
約1年前に開幕した大阪・関西万博。会期半年を通して約2600万人が訪れ、運営費が最大で370億円の黒字となる見込みです。
無事“成功”に終わった万博。
今回取材したのは、アメリカ館建設の3次下請け業者。2次下請け業者が破産し、工事費約2800万円が今も回収できていないと言います。
熱狂の裏にある影…長らく万博を取材してきたMBS記者が迫ります。
「こんなものを作る必要性があったのか」アメリカ館建設で3次下請け
千葉県内で建設会社の顧問を務める岸田宗士郎さん。4月7日、万博会場だった夢洲を訪れました。
会期中に明らかになった問題にいまだ苦しんでいるのです。
(アメリカ館建設3次下請け 岸田宗士郎さん)「建築工事にかかわった私が言うのもおかしいんですけど、こんなものを作る必要性があったのかなと思います」
2次下請け業者が破産…工事費約2800万円は未回収
岸田さんの会社はアメリカ館の建物の壁などの組み立てに、3次下請けとして関わっていました。
ところが、2次下請け業者は一部の支払いをしないまま去年5月に破産。1次下請け業者や、元請け業者に接触を試みましたが、解決の糸口がつかめず、工事費約2800万円が今も回収できていません。
「会社として積み上げてきた信用が全て無に」
(岸田宗士郎さん)「経済的問題が起きると(取引先との)人間関係は崩れてきますね。これまで会社として積み上げてきた信用が全て無になった」
こうした工事費用の”未払い”を訴える建設業者は、11の海外パビリオンで30社以上にのぼります。
“未払い”救済法案は衆院解散で「廃案」に…
去年12月、立憲民主党など野党4党は、博覧会協会が未払いを訴える業者から債権を買い取ることで”救済”を図る法案を衆議院に提出しました。
ところが今年1月に衆議院が解散され、法案は自動的に「廃案」となりました。
「この国は何も信用できない」熱狂の裏にある“影”
(岸田宗士郎さん)
「この国は何も信用できないなと思っています。政治とは何か、国民の権利は何かと本当に疑問に思います」
「大人から子どもまで万博で楽しんだ方がいるのはもうよく分かっています。ただし、その光の影があるということ、これは世の中の方々にも分かってほしい」
熱狂に包まれた万博。その裏で今も苦しむ人たちがいることを忘れてはなりません。
(2026年4月14日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特命取材班スクープ』より)

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