自動車メーカーでありながら、カレーを販売しているところが意外と多いことはご存じでしょうか? 具体的にはトヨタ、ホンダ、スズキ、三菱自動車は、独自のカレーを販売しています。


 今回は自動車のレビューではなくカレーのレビューです。

それぞれ、どんなカレーなのか? その味はどうなのかをレポートします。


ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱自動車のカレー

 ホンダが「プレリュード」のプロモーション用に開発したカレーを、公式ECサイトで4月17日に発売しました。「自動車メーカーがカレーを売るのか!」と驚く人もいるかもしれませんが、実のところ日本の自動車メーカーはカレーが大好き。いくつもの自動車メーカーが独自のカレーを開発して販売してきました。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 現在では、ホンダを筆頭に、トヨタ、スズキが、それぞれECサイトで通販をしており、三菱自動車は本社ビル1階のショールームでオリジナルのカレーを販売しています。ちなみに、日産も過去に、軽自動車「ルークス」の発売あわせて、2021年にエバラ食品とコラボしてカレーを開発しています。


 今回は、現在、手に入れることのできるホンダ、トヨタ、スズキ、そして三菱自動車のカレーを紹介します。


ホンダはプレリュードと同じく味を変えるカレー

 ホンダは昨年秋に発売になった新型「プレリュード」のプロモーションの一貫として、オリジナルのカレーを開発。12月上旬に期間限定のカレー店「プレリュー堂」を渋谷にオープンさせて、オリジナルカレーをわずか4日で約1000食を完売しました。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 そこで生まれたカレーが、ホンダ公式のECサイト「Honda Fun Shop」(https://honda-fun-shop.com/)にて発売となりました。「プレリュー堂スパイスポークカレー」(1200円)です。


 年間850食のカレーを食べるというスパイス料理研究家の一条もんこさんが監修したカレーの特徴は“味が変化すること”。これは、3つのドライブモードと新制御技術「Honda S+Shift」を組み合わせることで、走りの味付けを変化させる「プレリュード」の特徴を、カレーで再現するのが狙いだと言います。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 具体的には、基本のトマトベースのスパイスカレーを「GTモード」として、「Honda S+Shift」の変化を付随させた3つのスパイスで再現します。

スパイスは花椒とチリペッパーで「SPORT×S+」のアグレッシブさを、カルダモンとフェンネルの甘い香りで「COMFORT×S+」のリラックスした乗り心地を、コリアンダーと柑橘系のフレーバーで「GT×S+」の爽快感を演出します。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 実際に食べてみれば、その味はベースの時点で、とってもフルーティー&スパイシーなものでした。華やかな味で、お肉も大きい! 3種類のスパイスも、はっきりとした違いがあり、味を変える楽しみが実感できるものでした。スポーツカーを走らせたような、楽しいカレーと言えるでしょう。


 ホンダは以前社食のカレーうどんも販売していたので、カレー好き自動車メーカーの筆頭と言えるでしょう(Hondaのカレーうどん5種類を麺好きアイドルが食べ比べ)。


6種類を揃えるトヨタ博物館のカレー

 トヨタのカレーを販売するのは、愛知県長久手市にあるトヨタ博物館です。そのミュージアムのレストランのカレーを、ミュージアムショップがレトルトカレーとして販売しているのです。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 味は6種類もあります。「ビーフ辛口」「ビーフ甘口」「チキン」「ポーク」「野菜」「バターチキン」(各540円)とあるだけでなく、3個セット(ビーフ辛口/ポーク/チキン 1706円)や6個セット(3369円)というセット販売もされています。


 パッケージデザインには、「プリウス」や「トヨタ2000GT」などのトヨタの名車が使われているのも特徴。購入はオンラインストア(https://toyotamuseumshop.stores.jp)からとなります。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 その味は、どのようなものかと言えば、“オーソドックスな味で、普通に美味しい”というのが感想です。購入して、それぞれを食べてみれば、どの味も一様に食べやすく、それでいて満足感の得られる美味しいカレーでした。

尖ったところのない、まさに洗練された美味しいカレー! 誰もが満足できる、クオリティーの高いカレーと言えるでしょう。


インドから来た社員に向けて開発したスズキのカレー

 スズキのカレーは、もともとは海外から日本にやってきたインド人の社員向けに開発されたものです。スズキと地元の外食系企業・鳥善と共同開発したもので、インド出身のスズキの社員が「母親の味」と親しんでいるものを再現するのが狙いだったとか。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 2024年1月より社員食堂で発売されていましたが、2025年6月より一般向けに販売されています。購入はスズキの公式通販サイトの「S-MALL」(https://s-mall.jp/)からできます。


 こちらの特徴は、乳製品・動物性材料を使わないベジタリアン仕様ということ。また、味は「大根サンバル」「トマトレンズダール」「茶ひよこ豆マサラ」「青菜ムングダール」「南瓜サンバル」と5種類(各918円)。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
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 ただし、パッケージは「トマトレンズダール」が四輪(スイフト)と二輪(オートバイ)の2種類があるため、全部で6種類となります。4色セットは、可愛らしいスリーブ(包装)ありとなしの2種類があり、価格はスリーブありが3780円、なしが3672円となります。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 その味はといえば、間違いなく本格派そのもの! ベジタリアン仕様とはいえ、味が薄いわけではなく、どれも十分に濃厚です。南インド特有のタマリンド(マメ科の果実)の酸味が効いたものも多いので、正直かなりクセもあります。カレー上級者向けと言えるでしょう。ただし、ものすごく辛いわけではないので、“本格派インドカレーに興味ある”という人に、エントリーとしてぴったりのセットです。


オフィスビルのビジネスパーソンにも人気の三菱自動車のカレー

 最後の三菱自動車のカレーは、東京・田町にある本社ビルの1階ショールームにあるテイクアウトカレーショップ「DERICA CURRY(デリカカレー)」です。ショールームの入口近くにテイクアウトのお店が用意されており、そこで「デリカカレー」(920円)が販売されているのです。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 カレーは、欧風/バター/トマト/キーマ/シーズナルなどの複数の味があり、日替わりとして毎日2つの味が販売されます。購入時に、2つのうちのどちらかを選ぶという方式です。また、日替わりでトッピングが追加されるのもうれしいところ。


 試食に訪れた日は、メンチカツが乗っておりました。ほかに、ドリンクとミニカーがセットになったキッズカレー(700円)も用意されています。オトク感のあるセットです。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
タンドリーチキン&炙りチーズ(920円)
タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学
ポーク&炙りチーズ(920円)

 ちなみに、三菱自動車本社のある一角は、複数のビジネスビルが集まる場所。地下と1~2階には、たくさんの飲食店がひしめき合っています。その中に三菱自動車のティースタンドがあり、そこでテイクアウトのカレーを楽しませてもらいました。


 カレーはコクのある味で、辛さはほどほど。メンチカツのトッピングもあってボリュームも十分です。

日替わりでカレーの内容が変わるので、飽きにくいというものポイント。ビジネスパーソンの昼食として人気となるのも納得の美味しさでした。


【まとめ】クルマもカレーもメーカーの違いが見える

 “自動車メーカーによるカレー”と聞くと、似たようなものを想像しがちですが、内容をよくよく精査してみれば、それぞれメーカー独自の違いがあります。スパイシーで遊び心満点のホンダに、レベルの高いトヨタ、本格派のスズキ、そしてビジネスパーソンにも人気の三菱自動車という具合です。


タイヤではなくルーを回せ!? ホンダ、トヨタ、スズキ、三菱の「カレー」に宿るメーカーの哲学

 同じような物を作っても、それぞれに特徴が出るのは、クルマもカレーも同じということでしょう。ぜひとも、その違いを楽しんでください!


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筆者紹介:鈴木ケンイチ

 1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。

見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。


 最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。



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