PerfumeやBABYMETALの楽曲や、TBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で話題になった“恋ダンス”など、一度見たら忘れられない印象的な振付を担当してきたMIKIKOさんへインタビュー。どのようにして「演出振付家」になったのでしょうか。
アミューズの大里会長がプログラムに丸をつけていた

 もともと地元の広島で、高校2年生の頃からヒップホップやバレエなどのダンスを習っていました。そのうちに「教えるのと学ぶのを同時にしないか?」とスタジオのオーナーから言われるようになって、「アクターズスクール」というPerfumeが入学した学校と、もうひとつのダンススタジオでインストラクターとしてダンスレッスンを指導するようになったんです。

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写真を拡大 撮影/杉田裕一 [POLYVALENT]

 レッスンでは、既存曲に振付を付け教えていたんですが、自分で構成も含め振付を作るようになったのは、アクターズスクールの発表会のためですね。その発表のために、年間50曲くらいの振付を作る必要性があったんです。発表会なので音楽性もバラバラです。宇多田ヒカルからEGO-WRAPPIN、マリリン・マンソンまで、ものすごい振り幅があって。

踊り手も、小学5年生から高校3年生までのスクール生たち。その子たちのための振りを作るということで、かなり鍛えられた感じがあります。
 そこから現在の活動に至ったきっかけは、スクールの発表会をアミューズの大里会長(編集注:大里洋吉、Perfume、サザンオールスターズや福山雅治らを擁する芸能事務所アミューズの創業者)が見に来てられていたこと。発表会のプログラムに、「この振付はいいね」とPerfumeの振付も含め丸をしていたのが私の振付だったそうで。2005年に私が企画・演出・制作をして広島で上演したダンス公演の『DRESS CODE』を見に来てくださいました。本格的に演出を勉強するために、アミューズとアーティスト契約しないか?と声をかけてもらい、「演出振付家」という肩書きで活動し始めたのが、メディアに出るプロの振付師としての出発点です。

明日の第二回の質問は、「Q.2演出振付家という職業の醍醐味は何ですか」です。