コロナ禍の「出会いの場」のひとつとして、期待されたマッチングアプリ。実際のところ、利用者は増加したのだろうか――。
同レターで、キム氏は「全体的な市場機会は依然として大きい」としながらも、「人々はロックダウンを乗り越え、普段の生活を送り始めているが、オンラインの出会い系サービスを試す意欲は、パンデミック前のレベルには戻っていない」と述べた。さらに「既存のユーザーからのエンゲージメントは高まっているものの、新規利用者を獲得することは依然として課題」と説明した。
同グループが昨年6月、ARやAIを手掛ける韓国Hyperconnectを買収したことにも触れて、「私たちにとって最大の未開発の市場機会はAPAC(アジア太平洋地域)にある」と述べ、既存のサービスにライブストリーミングビデオ機能などを組み込み、新規ユーザーを獲得する方針を示した。
「メタバースの全体像、不確かな状況」同グループは昨年11月の第3四半期の決算説明会で、Hyperconnectなどの技術を活用し、アバターを用いたバーチャル空間をつくり、「現実世界での交流に近い形で、メタバース体験を実現する」との構想を表明していた。
しかし、今回の投資家向けレターでキム氏は「メタバースの最終的な全体像や、何が有効なのかが不確かな状況」と分析。「自社の経営環境がさらに厳しくなることを考慮すると、Hyperconnectのチームは存続させるものの、現時点でメタバースに大きな投資はしないことを決めた」と述べ、メタバース構想は「十分なチャンスがあると判断できたときに事業を進める」との方針を示した。
また同様に検討・検証中だったアプリ内通貨「Tinderコイン」も、一時撤回し、収益に結び付くように再検討するという。
日本の大手証券会社関係者は「同グループの売上は第2四半期決算で前年比増となったものの、米経済誌やウォール街の各主要アナリストの予想を下回りました。コロナ禍がマッチングアプリ業界に与えた影響は大きく、回復途上ということでしょう。また全世界のIT事業者がメタバースに興味を示す中、今回のMatch Groupの事業見直し表明はそれなりのトレンドになると思われます」と語った。
(文=Business Journal編集部)











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