マツコ・デラックスに第2次CMブームがきているという。

 マツコといえば『マツコの知らない世界』(TBS系)、『マツコ会議』(日本テレビ系)などテレビの冠番組を持ち、「マツコがおいしいといえば、商品が売れる」とまでいわれるほど、絶大な広告効果を有する。

2016年上半期にはニホンモニターによるCMランキングで初の上半期女王に輝き、ここ数年はベスト10の常連。一時はミッツ・マングローブや美容家のIKKOらとともに一過性のオネエブームにうまく乗ったタレントのひとりだと思われていたが、類まれな才能を開花させ、ただのブームとは一線を画す活躍ぶりをみせている。

 そんなマツコは3月27日、キリンビバレッジのコーヒー飲料ブランド「ファイア」CM発表会に出席したが、テレビ局関係者は言う。

「『最近、第2次CMブームがきてるのよ~』『絶対私なんかみたいなのを広告には使ってもらえないと思っていた3本指に入る企業のうちのひとつ』などと語り、最近そのうちもう1社からもCMのオファーを受けたことをうれしそうに明かしていました」

 今回のキリン商品のコンセプトが「どデカうまい」だけに、マツコの特徴に合っているとうなづけるが、そのもうひとつのCMというのが、3月21日から放送中の資生堂のものである。マツコは会見の場で「資生堂さんのCMに出させていただけるなんて、もう死んでもいいです」と喜びを表現していたが、芸能事務所関係者は言う。

「大げさではないですよ。
本当に死んでもいいくらいうれしいのだと思います。多額のギャラをもらえるのはもちろんですが、マツコの場合、性別の壁を越えたという喜びもあるようです。会見ではおもしろおかしく語っていましたが、『私みたいなのを使ってくださって』と言っていたのは本音なんですよ」

 マツコは「ようやくお偉いおじさま方に認められた」と喜んでいたが、大手企業がこぞってマツコを起用する理由について、大手広告代理店関係者はこう分析する。

「インパクトがあるのはもちろんですが、それだけではなく、地上波で4本もの冠番組を持っていることで、全国的な知名度もバッチリ。しかもオネエということで、男性にも女性にも媚びないスタイルが万人に受けています。何より、マツコはこれまでスキャンダルもなく、意外と品行方正で、毒舌にみえて褒め上手。
大手スポンサーがつくのは、そんなマツコの真面目で誠実な性格が認められた結果だと思いますよ。これだけ活躍していたら、揚げ足を取られるような報道のひとつやふたつあってもおかしくありませんが、それがまったくないというのは、起用する企業側としても安心できるのでしょう」

 まさに我が世を謳歌しているかのようなマツコについて、テレビ局関係者もこう評価する。

「マツコは出演するテレビ番組などでも、毒舌キャラにみえて人を傷つけないし、言っていけないことは絶対に言わないので、局側も安心して起用できるのです。その頭の良さは、業界人であれば誰もが認めるところです。さらに男女問わず広い世代からも支持されており、あのクラスにしてはギャラも安いので、今後も露出が減ることはないでしょう。もはやマツコは、明石家さんまと並んで“芸能界トップ”といえる地位に上り詰めたといえるのではないでしょうか」

 マツコの快進撃は止まらない。

(文=編集部)