Text by CINRA編集部
アニメーション映画『Flow』が本日3月14日に公開された。
快挙を成し遂げた作品だ。
『Flow』はそのほかにも『アヌシー国際アニメーション映画祭』で審査員賞、観客賞含む4冠に輝き、『ゴールデングローブ賞』では『インサイド・ヘッド2』『野生の島のロズ』『モアナと伝説の海2』といったビッグタイトルを抑えてアニメーション映画賞を受賞した。
同作は、洪水に呑まれつつある世界を舞台に、1匹の猫の旅路を見つめる作品だ。時には運命に抗い、時には流れに身を任せる――そんな猫の旅がセリフなしで描かれる。
ギンツ・ジルバロディス監督は同作の着想について、「10代の頃猫を飼っていたこともあり、猫が主人公の『Aqua』という短編映画を作りました。とてもシンプルな手描きアニメでしたが、印象に残る作品だったので、数年後にこの作品を広げ、長編映画を作りたいと思っていました。また、個人的な物語でもあります。今までは『Flow』の猫のように、一人で映画を作っていた私が、本作ではチームを組み互いに協力することを学びました」と語っている。
猫と旅する個性的な動物たちについては「ボートに乗る犬は、一緒に育った犬がモデルです。猫は独立心が強いけれど、次第に周りを信頼し、協力し合うようになる姿を見せたいと思いました。犬は逆に、独立心を学んでいきます。独立していること、協力し合うこと、それぞれどちらも大切ですが、その間でうまくバランスが見せられればと思っていました」とコメント。
世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。彼らは運命を変える事が出来るのか?そして、この冒険の果てにあるものとは――?