映画『唄う六人の女』(10月27日公開)の公開記念舞台挨拶が28日に行われ、竹野内豊、山田孝之、アオイヤマダ、萩原みのり、桃果、武田玲奈、石橋義正監督が登壇した。

同作は、石橋義正監督によるオリジナル作。
車の事故で美しい村に偶然迷い込んでしまった正反対の性格の2人の男・萱島(竹野内)と宇和島(山田)。目が覚めると、その村に住む美しくも奇妙な6人の女たちに監禁されている。2人は、本能で動く女たちの行動に次第に翻弄されていく。
○■映画『唄う六人の女』で10年ぶり共演の竹野内豊と山田孝之

約10年ぶりの共演となった竹野内と山田。竹野内は「以前は戦争映画(2011年公開『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』)でご一緒したのですが、その当時から同じ世代の役者さんとは空気感が全然違っていて、今回さらに研ぎ澄まされていて、いい意味で動物的な感覚を持っている感じでした。見ていて非常に面白かったですね」と山田の印象を明かす。


山田も「前回は兵隊の役だったので、ざっくばらんに話をする雰囲気ではなかったのですが、今回もバチバチの関係性なので、何か話すというよりも僕は森の中で動植物を愛でる竹野内さんを見て癒されていました」と笑顔に。「ちょっと記憶がないんだけど……」という竹野内だったが、山田から「写真を撮られていましたよね。苔とか愛おしそうに見ている竹野内さんを僕は水川あさみさんと一緒に後ろから愛おしそうに見ていたんですよ。蛇とかトカゲとか捕まえていましたね」とバラされ、「ああ、そうだったね」と照れ笑いしていた。

暴力的な役どころを演じた山田は「私はどうしても真面目な部分が出てしまうんです。普通は泊まり込みで撮影し、そこに体が馴染むようにずっとい居続けたりするんですけども、今回の役は欲望むき出しな人間なので、あえて、撮影がないときは街に出て、人と会い、酒を飲み、ここが俺の帰る場所なんだと言い聞かせて、演技中は“こんなくそみたいなところ早く出ていくんだ”と思い演技してましたね」と役と向き合っていた様子。


MCから「枕を持っていかれたそうですね?」と聞かれると、「そうなんです。あまり頑丈なほうじゃないので、そうやって精神的に追い込んでいくと、疲弊してくるんです。なので、宿に戻ったときぐらいは癒したいから、家からパジャマと枕を持ってきて、少しでも家と同じ環境にしてアロマを焚いてリラックスして、また現場に行って切り替えるということをしていました。根が真面目なのが出ちゃうんですよね」と恥ずかしそうに告白した。

そんな山田を竹野内は「現場で見ていると役に対する入り込み方とか、小手先でやっていない。山田くんの場合は、別の視点から役に対してアプローチしてるような印象がありますね」と分析し、「すっごく真面目だと思います」と山田の言葉にのっかり、会場を沸かせていた。