○藤井道人監督からのオファーで出演を快諾
――今作は日台合作の国際プロジェクトになりますが、この話を聞いたときの心境をお聞かせください。
国際プロジェクトだからということは特に意識していませんでした。藤井監督から「こういう作品があって、この役を果耶ちゃんにどうかと思っているんだよね」と話をいただいて。
藤井監督とは過去にも2作ご一緒させていただいており、「藤井監督がそうやって言ってくださっているんだったら絶対にやる!」と思って。そこが始まりだったので、藤井監督とまたご一緒できるんだ! という思いのほうが強かったです。
――あくまで藤井監督と作品作りがしたいと。
そうですね。後々「国際プロジェクトです」と説明されて、「確かに!」と(笑)。そのくらいの意識で、あくまでも作品作り。台湾に映画を撮りに行って、そこで台湾の仲間ができて、みんなで1つの作品を作った。大きく過程が違ったということもなかったので、国際プロジェクトとすごく大きい題を課せられると、何を言ったらいいのか分からなくなっちゃうんです(笑)。
○撮影で訪れた台湾を満喫「とても思い入れがある場所」
――台湾で撮影もされましたが、台湾の人々と触れ合ってみて感じたことや印象はありますか?
台湾の方は本当に優しいです。撮影の合間に夜市にも行ったんですが、観光客の方がいっぱい来るような場所だと日本語も通じました。「コレ1個いくらだよ」みたいな(笑)。すごくリラックスできる場所でしたし、ご飯がおいしくて! 特に気に入ったのは、おかゆです。台湾は朝ごはんに気を使っている文化なので、朝ごはんにおかゆを食べに行ったのを覚えています。すごくおいしかったですし、ザ・台湾を感じました。
撮影以外にも、私は結構満喫していたと思います(笑)。台湾の食べログみたいなアプリがあるんですが、それで評価が高いところを探して、撮影終わりにマネージャーさんとご飯を食べに行ったり、撮休日も出かけて散歩しながら写真を撮ってみたり……こんなに楽しんでいいんですか? というぐらい、役としてだけでなく勝手に台湾を旅してました。とても思い入れがある場所です。
――かなり満喫されてますね!
台湾にいたのは3週間ほどで撮影も朝から晩まであったんですけど、スケジュールが大幅にズレるということもなかったので、「今日これ食べたいな~」とか考えていたら、たくさんの種類を用意して下さっているお弁当の中に入ってたりとかして、おいしくいただいて、ホテル帰ってぐっすり寝て、また撮影をがんばるみたいな穏やかなルーティンの中で撮影できました。おかげで言葉や不慣れなことがあっても、固まってしまうことなく撮影現場にいることができました。
台湾は私にとても合っている場所だと思います。
○12歳でデビューしてから役を通して感じる“青春”
――そこまで合っていると思える土地に出会えることはなかなかないですよね。今作では、青春という部分も大きなテーマとして描かれていますが、清原さんにとっての青春時代はいつでしょうか?
いつなんでしょう……(笑)。強いていうなら今かな? 一般的には10代に青春時代がありそうなイメージだと思うんですけど、私は12歳のときからお仕事させていただいているので、お仕事の中で出会う役を通して青春を感じさせてもらっています。
自分自身の体験というよりは、今回演じたアミもそうですが、たわいもない日常の中に青春が生まれているということを、お芝居を通じて学んでいるような感覚の方が“青春”という言葉に対して強いような気がしています。
――ジミーのようにふとした瞬間に、過去やこれまでの出来事を振り返ることはあるのでしょうか?
ありますが、「まだ振り返ってる場合じゃない!」と思っていますし、私自身、今はまだ前を向いて走り続けるフェーズなのかなと。たまに立ち止まって、振り返ってみるけど、「このときはあぁだったな~、こうだったなぁ~」と、思えるほど消化できていないことの方が多いんです(笑)。先ほどフェーズとも言いましたが、時期ということでもなく、がんばれるときはがんばって、休憩したくなったら振り返ればいいかなと思っています。
■清原果耶
2002年1月30日生まれ。大阪府出身。