岡田監督も森下の素質を認めている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 昨年日本一チームの阪神がいよいよ勢いをつけてきた。

 4月19日の中日戦(甲子園)を7-0と完勝。

主砲の大山悠輔が今季1号を放つなど、打線が奮起し、首位の中日を押し切り4連勝を飾った。

【動画】阪神・森下がリーグトップタイの4号をマーク!豪快な打撃を見せたシーン

 大山の1発に甲子園が揺れた。開幕から不振にあえいでいた主砲が4-0で迎えた5回一死、福谷の直球を捉えてバックスクリーン左へ放り込んだ。今季最多4万5294人が埋まったスタンドが異様な盛り上がりを見せる中、打線で存在感を示したのは「3番・右翼」で先発した森下翔太にもあった。

 2点リードの3回一死の場面、メヒアの低めスライダーを持ち味の豪快なフルスイングでスタンドへ運んだ。これでリーグトップタイの4号をマーク。

昨年ルーキ―イヤーで10号を放った長距離砲がいかんなく力を発揮している。

 このところ3番とクリーンアップを任せる森下の〝成長〟を岡田彰布監督も認めている。

 17日の巨人戦では決勝打をマーク、18日の巨人戦でも8回に同点打、1-1の同点で迎えた10回の攻撃では先頭の中野拓夢が大勢からレフト線へヒットを放ち、無死一塁の形を作ると続いて打席に入った森下も外角低めの直球をしっかり捉えてセンター前へ運ぶ。その後の無死満塁へとつなぐお膳立てを果たし、佐藤輝明のサヨナラ打につなげた。

 18日の試合後、中継の監督インタビューに応えた岡田監督は森下に関して「このところずっといいですからね」と認めた上で、同点で迎えた10回の攻撃に関しても「バントさすような選手じゃないので、森下に賭けました」と明言。無死一塁となったことで送りバントも考えられるシチュエーションではあったが、このところの打棒の安定感を認めて、打席に送ったとした。

 森下もベンチの期待に応え、しっかり結果を残した。

 守り勝つ野球が身上のチームにおいても、目指すリーグ連覇には長打力が求められるピースともなっている。その意味では森下、大山、佐藤の和製クリーンアップにかかる期待は大きい。

 豪快な一発を放ちながら、ときに見せる無邪気な笑顔、しぐさも共感を高めているロマン砲。

 これで今季初の貯金1、首位中日に1・5ゲーム差と迫る。昨年の日本一チームが本領発揮といくか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]