好投を続ける今永と山本の評価が上がっている(C)Getty Images

 MLB公式サイトは5月9日(日本時間10日)に今季4度目となる先発投手のパワーランキングを発表した。同サイトの記者の投票で決まり、これまで圏外だったカブスの今永昇太が4位、ドジャースの山本由伸が6位でランク入りを果たした。

https://cocokara-next.com/mp/yoshinobu-yamamoto-records-19-consecutive-strikes-from-the-first-inning/

「開幕から約6週間が経過したが、巨額となったこの2つの契約は、現在のところは非常にうまくいっているように映る」

 今回は7日までの登板が成績集計の期限だった。その7日に、今永はパドレス戦に先発。勝敗は付かなかったものの7回0/3を2失点でチームのサヨナラ勝ちを呼び込み、5勝0敗、防御率1.08は両リーグトップに立っている。

 山本も同日にマーリンズ戦に先発し、待望の本拠地初白星を挙げていた。こちらは試合開始から19球連続ストライクという、2000年以降のドジャースでは初の快挙を達成。75%という高いストライク率で、メジャー自己最長の8回を投げて5安打2失点で今季4勝目を挙げた。

 今永については「2週間前のパワーランキングはわずかに漏れたが、今や彼を外すわけにはいかない」と評価。「メジャーへの適応は素晴らしい。92マイル(約148キロ)のライジングする速球と、沈み込むスプリットのコンビネーションで圧倒している」と分析した。

 山本には「3月21日のデビュー戦にはマリガンを与えよう」と1回5失点KOだった韓国・ソウルでの初登板を挙げた。マリガンとはゴルフの朝一番のティーショットをミスした場合、無打罰で打ち直せる特別救済ルールで、米流のジョークだ。「それ以降は、なぜドジャースが獲得にあれだけ必死だったのかを、投球で証明している。

デビュー戦を除けば4勝0敗、防御率1.76。45三振を奪ってわずか7四球だ。非常にまとまっており、スプリットとカーブも武器になっている」と2戦目以降の投球内容を高く評価した。

 なおランキングではフィリーズのザック・ウィーラーが前回に続いて1位を堅持した。ここまで8試合で4勝3敗ながら、防御率1.64。49回1/3で63三振を奪い、1イニングあたりに許した走者数を表すWHIPは0.89だ。

 2位のタイガースのタリク・スクバルは前回3位から1ランクアップ。5月5日のヤンキース戦では6回で12奪三振の圧巻の投球をみせた。3位が山本と大谷翔平の同僚であるドジャースのタイラー・グラスノー。こちらは前回2位から1ランク下げた。5位はフィリーズのレンジャー・スアレスで、こちらも今永らと同様に前回の10位から大きく順位を上げてきた。

 4、6位に入り、序盤のメジャーを席巻しつつある今永と山本の両腕。

同じナ・リーグに所属しており。勝利数では現地8日現在で、5勝の今永がリーグ3位タイで、4勝の山本は9位タイ。防御率は今永がトップで、山本は24位。奪三振は47の山本が13位タイで、43の今永が31位タイとなっている。パワーランキングにとどまらず、タイトル争いでも2人の上位進出がみられれば、注目度はより増しそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]