日本代表の中心としても期待される久保。五輪代表への選出はあるだろうか(C)Getty Images

 2023-2024シーズンの欧州サッカーが佳境に入り、レアル・ソシエダに所属する久保建英のドリブルが脚光を浴びている。

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 レアル・ソシエダの地元紙『Noticias de Gipuzkoa』は「才能ある日本人選手はヨーロッパでトップ10に入るドリブラー」と題した記事で、『CIES Football Observatory』(スイスを拠点とするサッカー関連調査機関)によるドリブル成功率のデータを紹介。久保のスタッツが93パーセントで、欧州5大リーグ(スペイン、ドイツ、イタリア、イングランド、フランス)のウインガーでトップ10に入ったと伝えた。

 トップ10入りしたその他の選手は、マンチェスター・シティのジェレミー・ドク、バイエルンのキングスレー・コマン、パリ・サンジェルマンのウスマンヌ・デンベレ、ミランのラファエウ・レオンなど錚々たる顔ぶれ。『Noticias de Gipuzkoa』も「クボがワールドクラスの選手と同じランキングに並んだ」と綴った。

 久保の活躍ぶりが数字で立証され、『Noticias de Gipuzkoa』は「日本人スター選手」の重要性を改めて力説した。

「チーム内2位の7得点に加え、3アシストを決めているが、クボが目立っているのはゴールやアシストだけではない。

スピード、ドリブル、溢れんばかりのテクニックで相手を打ち破る能力でも際立っている。レアル・ソシエダにおける戦術の要だ。この若き日本人サッカー選手は、ヨーロッパサッカー界で飛躍のシーズンを迎えている。レアル・マドリー、ヘタフェ、マジョルカ、ビジャレアルなどのチームで過ごしたあとタケ・クボは今、自分のサッカーと才能を開花させるために理想的な環境のチームにいる」

 5月4日に行なわれた前節のラス・パルマス戦ではベンチスタートだったが、スペイン大手紙『MUNDO DEPORTIVO』によると「新たな筋肉の問題により完全にコンディションが整っていなかった」という。また同紙は「アジアカップから帰国後、彼は坐骨、背中、大腿四頭筋など、様々な種類の筋肉の問題に悩まされ、著しく体力が低下した」として、2月18日に行なわれたラ・リーガ25節のマジョルカ戦を最後に久保がゴールから遠ざかっている原因をレポートした。

 コンディション不良によりパッとしないパフォーマンスが続いていたが、久保の存在価値はスタッツにより改めて証明された。

それだけに完全復調が待たれる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]