五輪16大会で金メダルわずか１個「主将は活躍できない」不吉ジンクス　高木美帆はうち破れるか

　「主将や旗手は活躍できない」

　五輪のジンクスとして、ささやかれるようになったのはいつからだろうか。いずれも日本選手団の顔であり、選ばれるのはメダル期待の選手がほとんど。

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　冬季五輪はとくに、大役を務めた選手が結果を出せなかった。日本選手団として派遣するようになった1960年スコーバレー大会から2014年ソチ大会まで、メダル獲得者はのべ30人中わずか3人。金メダルは、98年（長野）スピードスケートの清水宏保しかいない。

　主将でいえば、88年（カルガリー）スピードスケート黒岩彰の銅メダル、14年（ソチ）スキー・ジャンプ葛西紀明の銀メダルだけ。

　2022年北京大会は、主将にスピードスケートの高木美帆（27）、旗手に同種目の郷亜里砂（34）とノルディック複合の渡部暁斗（33）が選ばれた。前回の平昌大会で金、銀、銅と3つのメダルを獲得している高木は「大役を光栄に思います。どんな困難にぶつかっても、強くいられるように取り組んでいきます」と決意表明。

【冬季五輪の主将と旗手】
（成績はメダル獲得者のみ）

1960年スコーバレー
●主将＝猪谷千春【スキー/アルペン】
◎旗手＝上野純子【スケート/フィギュア】

1964年インスブルック
●主将＝長久保文雄【スケート/スピード】
◎旗手＝菊地定夫【スキー/ジャンプ】

1968年グルノーブル
●主将＝佐藤和男【スキー/距離】
◎旗手＝金入孝明【アイスホッケー】

1972年札幌
●主将＝鈴木恵一【スケート/スピード】
◎旗手＝益子峰行【スキー/ジャンプ】

1976年インスブルック
●主将＝笠谷幸生【スキー/ジャンプ】
◎旗手＝鈴木正樹【スケート/スピード】

1980年レークプラシッド
●主将＝久保田三知男【スキー/複合】
◎旗手＝若林修【アイスホッケー】

1984年サラエボ
●主将＝出口弘之【バイアスロン】
◎旗手＝高橋忠之【スケート/フィギュア】

1988年カルガリー
●主将＝黒岩彰【スケート/スピード】
→500メートル銅
◎旗手＝橋本聖子【スケート/スピード】

1992年アルベールビル
●主将＝佐々木一成【スキー/距離】
◎旗手＝川崎努【スケート/ショート】

1994年リレハンメル
●主将＝橋本聖子【スケート/スピード】
◎旗手＝三ヶ田礼一【スキー/複合】

1998年長野
●主将＝荻原健司【スキー/複合】
◎旗手＝清水宏保【スケート/スピード】
→500メートル金、1000メートル銅

2002年ソルトレークシティー
●主将＝原田雅彦【スキー/ジャンプ】
◎旗手＝三宮恵利子【スケート/スピード】

2006年トリノ
●主将＝岡崎朋美【スケート/スピード】
◎旗手＝加藤条治【スケート/スピード】

2010年バンクーバー

●主将＝岡部孝信【スキー/ジャンプ】
◎旗手＝岡崎朋美【スケート/スピード】

2014年ソチ
●主将＝葛西紀明【スキー/ジャンプ】
→ラージヒル銀
◎旗手＝小笠原歩【カーリング】

2018年平昌
●主将＝小平奈緒【スケート/スピード】
→500メートル金、1000メートル銀
◎旗手＝葛西紀明【スキー/ジャンプ】

[文/構成:ココカラネクスト編集部]