乃木坂46・中西アルノが、鈴木福とあののW主演ドラマ『惡の華』(テレ東系/毎週木曜深夜24時)で常磐文役を演じる。常磐は、本作の高校編で春日高男(鈴木)と出会うキーパーソン。
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■『惡の華』と重なる過去
――今回のドラマ出演が決まった時の感想をお聞かせください。
中西:この作品のことはもちろん知っていたので、とにかく「私に務まるかな」と不安でした。同期で漫画が好きな池田瑛紗ちゃんに話した時も「あの有名な作品に出るの!?」と驚かれました。原作ファンの方もとても根強い作品だと思うので、どう形にしていこうかとすごく悩んだ記憶があります。
――作品の印象はいかがですか?
中西:この作品ほど激しい思春期を送ってきたわけではありませんが、私も学生時代はちょっと生きづらさのようなものを抱えていた節があるので、自分と重なる部分もありました。それは私だけじゃなく、きっと誰の心にもあることだと思うので、そういった人たちの心に触れるような作品だなと思っています。
――今作で演じる常磐文はどんな人物なのでしょうか。
中西:「明るく社交的」と紹介されることが多いですが、それだけじゃないのが彼女の魅力。すごく思慮深い子だなと思います。人に言えない秘密を抱えていて、春日のために行動するガッツや無鉄砲さもある、かっこいい女の子です。
――ご自身と似ているところや、共感できるところはありますか?
中西:常磐が本をすごく好きなように、私は映画がすごく大好きなんです。
――役を演じるにあたって、どんな準備をされましたか?
中西:私は『惡の華』を映画から知って、そこから原作へたどり着き、その後にアニメも拝見しました。常磐に共感したいという思いから、不慣れながら本も読んだりして、活字が以前よりも好きになりました。いろんなアプローチで常磐になろうとしていました。
――難しかった点、苦戦したところはありますか?
中西:常磐はすごく私と似ているなと思うんです。似ているからこそ、“中西アルノ”である瞬間があるように自分では感じてしまったんです。近いけれど同じ人間ではないからこその乖離というか。彼女だけが抱える葛藤を、試行錯誤しながら表現しました。すごく難しかったです。
――表現の上で、ご自身で意識されていたことはありますか?
中西:原作の中で「常磐は目がいいよな」という男子のセリフがあるので、目が印象的なキャラクターにしたい思いがありました。お芝居の時もそうですし、メイクの力も借りて。まつ毛などはメイクさんもこだわってくださっていた記憶があります。
■放課後シーンの撮影時には“乃木坂46の楽曲”も
――今作が連続ドラマ初出演ですが、以前から演技へ挑戦してみたいという思いはあったのでしょうか。
中西:私は映画が大好きだったので、作品の中で生きることには昔から漠然とした憧れがありました。グループの先輩方もお芝居にずっと挑戦してきていますし、今回、こうして『惡の華』という作品に携わらせていただけることは本当に光栄に思います。
――鈴木福さんとの共演についてはいかがでしたか?
中西:鈴木福さんには現場でセリフの覚え方を教えていただきました。「一言一句、受験勉強的に覚えようとすると覚えにくいし、セリフが感情とリンクして出てこない」ということで、前後の流れをつかんで「どうしてこの言葉がきっかけで出てくるのか」を考えながら覚えていくとスッと入りやすくなるし、言葉としてもしゃべりやすくなるとアドバイスをいただきました。「師匠!」と思いながら実践させていただきましたね(笑)。
――演技以外にコミュニケーションを取る機会はありましたか? その際の印象はいかがでしたか。
中西:「大先輩だ…!」と思っていたんですけど、本当にラフに接していただける方でした。私は少し人見知りなところもあったのですが、お芝居で悩んだ時には、私が言わなくても気づいてくださって、いつも細かくアドバイスしてくださいました。
――あのさんについてはいかがでしょうか。
中西:ご一緒したシーンは少なかったのですが、“自分の内側の核となる部分をさらけ出したくなるような方”であると同時に、あのさん自身のことももっと知りたくなるようなミステリアスな方という印象でした。そこがあのさん演じる仲村さんとダブって見えるところがあるなと思いました。最初に「グループアイドルっていろんなことがあるよね」と声を掛けていただいて、お話しできてうれしかったです。
――常磐はあのさん演じる仲村の面影を感じさせる役でもありますが、その点で意識したことはありますか?
中西:春日が常磐を仲村さんと重ねて見るシーンで、私が「にゃはは」と笑うんです。あのさんの「にゃはは」を映像で見せていただいたり、こんな感じでやってたよという情報を入れられるだけ入れて、「どこかが似ている」と思わせるポイントを作ろうと意識していました。終盤には初めて生であのさんの「にゃはは」を聞いて、一緒に「にゃはは」としたんですが、そこは出会わない世界線のヒーローが出会ったかのような熱い気持ちになりました。
■遠藤さくら&久保史緒里からのアドバイスで「すごく安心しました」
――グループではなく個人として活動することへの思いをお聞かせください。
中西:個人の活動ではありますが、「乃木坂46」という看板は背負い続けて現場に行っていたので、自分の言動の一つひとつやお芝居のどれもが「乃木坂46の評価に繋がるんだ」と自分の中で深く刻みながらお仕事させていただきました。
――演技のお仕事をするにあたって、経験のある先輩にお話を聞くことはありましたか?
中西:遠藤さくらさんや、今は卒業されている久保史緒里さんに「どうやってセリフを覚えたらいいですか」「現場で共演者の方々とどうコミュニケーションを取っていけばいいですか」などと相談をしました。遠藤さんからは、現場ごとに空気は違うので「成り行きに任せたらいいよ」と言っていただきました。史緒里さんには「お芝居って正解がないからすごく悩んじゃうんです」と話した時に、「どんなに歴があるベテランの方でも、きっとそう思いながらお芝居に向き合っているから大丈夫だよ」と言ってくださって。その言葉ですごく安心しました。
――ドラマ公式ホームページには「痛々しく鬱屈でありながらも痛快な思春期は、恥ずかしいですが、私自身にも身に覚えがある」とコメントが掲載されています。中西さんの思春期の思い出について教えていただけますか。
中西:ドラマの仲村さんほど表立って自分の鬱屈とした気持ちをぶつけたわけではありませんが、眉毛を整えたり、生徒手帳をわざと家に置いて学校に行ったり、修学旅行で自由な行動をしたりと、大人への些細な反抗みたいなものはありました。校則の厳しい学校だったのですが、思春期特有のモヤモヤとした気持ちをそうやってぶつけないと気が済まない時期だったんだと思います。今では、多少は長いものに巻かれるようにもなりましたけど(笑)。
――これから先の演技のお仕事に対する意欲はいかがですか?
中西:挑戦してみたいという思いはあります。今回の作品を通して、共演者の皆さんからお芝居への向き合い方をたくさん教えていただいたので、もっと強くなって、またドラマにも挑戦したいです。
――学生時代には大量の映画を観ていたということですが、共演してみたい方はいますか?
中西:共演してみたい方はたくさんいますが、雰囲気がとても好きな安藤サクラさんや山田孝之さんなど、お芝居に凄みのある方々と共演することで見えてくる世界もあると思うので、いつかご一緒してみたいです。
――どんな作品に出演してみたいですか?
中西:鈴木さんが演じた春日のように、役に自分自身がエネルギーを持っていかれるような、激しい生き方をするキャラクターを演じてみたいです。常磐は、悩みはありつつも前向きで力のあるキャラクターだったので、もっとネガティブに振り回されてみたいなと思ったりしています。
(取材・文・写真:山田健史)
ドラマ『惡の華』は、テレ東系にて毎週木曜24時より放送中。ディズニープラスにて、各話放送後からアジア見放題独占配信中。

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