テレビ朝日系にて11月30日・12月1日の2夜連続で放送するスペシャルドラマ『オリンピックの身代金』の制作発表記者会見が31日に行われ、出演者の竹野内豊松山ケンイチ黒木メイサ泉谷しげる柄本明大杉漣黒川智花斎藤工笹野高史沢村一樹速水もこみち原沙知絵が参加した。

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 『オリンピックの身代金』は、直木賞作家・奥田英朗による傑作サスペンス小説が原作。
1964年、オリンピックを間近に控えた東京で、警察幹部宅と警察学校で不審火が発生するが、なぜか警備当局は厳重な緘口令を敷く。偶然そのことを知った警視庁捜査一課の刑事・落合昌夫(竹野内)は、本件の極秘捜査チームの一員に加わるが、上層部からの捜査妨害もあり一向に事件の真相が見えてこない。刻一刻とオリンピックの開幕が迫る中、有力容疑者である東大生・島崎国男(松山)の交際相手が、妹の有美(黒木)であることを知る。

 主人公の竹野内は、「50年前のオリンピックが舞台なので、当時の時代背景をどのように再現するのか不安がありましたが、スタッフの皆さんと力を合わせて、名古屋、北九州、韓国などでロケをしてきました。非常にスケールの大きなドラマに仕上がっているので、ぜひ楽しんで下さい」とPR。竹野内に追われる役の松山も、「心が震えるような素晴らしい台本でしたが、一番印象的なのはキャストの豪華さで、どのシーンにも主役級の役者さんが出ています。こんな作品は見たことがないですし、自分がその中に入ることが出来たのはとても幸せです。絶対最高の作品になっていると思います」と熱く語った。一方、裏社会の便利屋キンを演じた泉谷しげるは、「こういう役がさ、こういう場所に出て良いのかと思うな。俺はここに来るのは反対したんだよ。何で来なきゃいけないんだよ。何でもかんでも呼ぶんじゃないよ、テレ朝! というわけで、よろしくお願いします」と、相変わらずの怪気炎。


 2ヵ月以上に及ぶ撮影でのエピソードを聞かれた松山は、「僕の出ているシーンは刑事役の皆さんとは接する機会がなく、高野さんや黒木さん、いろいろな人と一緒で、ワンシーンごとの出会いが面白かったですが、特に泉谷さんとの出会いは衝撃的でした。初めてご一緒しましたが、笹野さんと泉谷さんの話を聞いているだけでも面白かったです。一番印象的だったのは映画料金の話で…関係なくてスミマセン。批判とか出て来るので」と急遽自主規制。話を引き継いだ泉谷は、「松山は俺らの話が面白すぎて入ってこられないだけなんだよ。映画の料金をもっと安く出来ないかというけれど、俺はこの手間を考えると今でも安すぎると思うんだよ。このドラマを映画にしたら2000円はとりたいな」と、映画談義も飛び出した。

 取材陣から、吹石一恵が演じた貞節な大和撫子のような落合の妻・晴美と、黒木メイサが演じる情熱的な有美のどちらが好みか聞かれた竹野内は、「何ですか、この質問。黒木さんと吹石さんなら、どちらでも良いに決まっているじゃないですか? 」と苦笑気味。既婚者の松山は、「どっちもです」と無難なひとことで切り抜けた。

 会見中には、最後の映画看板絵師と言われる久保板観による本作の看板が披露され、除幕式を行った竹野内と松山は感動した表情。近づいた笹野は、ポケットから取り出したスマホで撮影を始め、会場の笑いを誘った。


 スペシャルドラマ『オリンピックの身代金』は11月30日・12月1日(2夜連続)ともに21時より放送。
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