「和食さと」や「なべいち」などを展開するSRSホールディングス株式会社が、2019年9月末の株主を対象に贈呈した「株主優待券」の有効期限を延長することを、2020年4月28日に発表した。

 SRSホールディングスの株主優待は、毎年9月末と3月末時点の株主を対象に実施されており、内容は「1000株以上を保有する株主に、自社が展開する『和食さと』『なべいち』『天丼・天ぷら本舗さん天』『夫婦善哉』『にぎり長次郎』『CHOJIRO』各店舗で利用できる『株主優待券』1万2000円分を年2回贈呈」というもの。

 今回の発表によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、SRSホールディングスが運営する店舗が臨時休業や営業時間を短縮することを考慮して、「株主優待券」の有効期限を3カ月延長するとのことだ。当初の有効期限は「2020年6月末」だったが、「2020年9月末」まで延長される。

 SRSホールディングス以外にも、外食産業では優待券などの有効期限を延長する企業が増加している。また、コロワイドのように、自社グループでの食事に利用できる「株主優待ポイント」を一時的に増額し、新型コロナウイルスの感染拡大によって冷え込んだ外食業界に活力を与えることを目指す企業も。今後、このほかの外食優待株にも何らかの動きが出てくる可能性があるため、注意して情報収集をしよう。
【※関連記事はこちら!】
ハイデイ日高、株主優待の「食事券」の期限を延長! 「熱烈中華食堂 日高屋」などの臨時休業・営業時間短縮の影響を受け、有効期限を5月末⇒8月末に3カ月延長
クリエイト・レストランツHD(3387)、株主優待で贈呈した「優待食事券」の期限を新型コロナウイルスの影響で3カ月延長! なお、現時点の優待利回りは6.8%に!
コロワイド(7616)、株主優待を拡充! 新型コロナウイルスによる外食需要減少に対抗するため、通常の2倍となる“臨時ポイント”を発行

SRSホールディングスの株主優待制度の詳細と利回りは? ■SRSホールディングスの株主優待制度の詳細 基準日 保有株式数 株主優待内容 9月末・3月末 1000株以上 株主御優待券(500円分)24枚(×年2回)

 SRSホールディングスの2020年5月1日時点の株価(終値)は852円なので、株主優待利回りは以下のようになる(※年2回、株主優待を受け取るものとする)。

(1000株保有の場合)
 投資金額:1000株×852円=85万2000円
 優待品:株主御優待券2万4000円分
 株主優待利回り=2万4000円÷85万2000円×100=2.81%

 SRSホールディングスの株主優待は、「和食さと」などでの食事代として利用できる「株主優待券」。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、気軽に外食がしづらくなっている今、今回の有効期限の延長を歓迎する投資家も多いだろう。

 なお、SRSホールディングスは「和食さと」を始めとする多様な飲食店を展開する企業。本社は大阪市中央区。2020年3月25日に、2020年3月期の連結業績予想を下方修正しており、売上高447億5000万円(前回予想は460億円)、営業利益1億4000万円(前回予想は9億5000万円)、経常利益2億1500万円(前回予想は10億円)、当期純利益18億2000万円の赤字(前回予想は2億9000万円)とした。同時に、年間配当金の予想も修正し、5円予想から一転して無配としている。

最終的な業績の発表は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から延期されており、5月18日に明らかになる予定。2021年3月期の業績についても、新型コロナウイルスによる打撃は不可避と見られ、これから投資する場合は注意が必要だ。

■SRSホールディングス業種コード市場権利確定月小売業8163東証1部9月末・3月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り852円1000株85万2000円ー※株価などのデータは2020年5月1日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。
編集部おすすめ