夫婦で初詣に訪れたある神社にて。ふたり揃って厄除けのご祈祷をお願いしたら、巫女さんからこう言われてしまった。

「女性の37歳は厄年ではないので、厄除けのご祈祷はできません」
しかし、妻の元には別のある寺から「今年は厄年だよ」という手紙が届いていたのである……果たして女37歳は厄年なのか、そうじゃないのか。

そもそも厄年とは、陰陽道の教えによるもの。ある神社によると、女37歳が厄年だったりそうでなかったりするのは、宗派というより地域性によるものではないかという。そこで、全国47の各都道府県から、ランダムにひとつずつの寺社を選んで調べてみた。
○東日本……24都道県中15都県(62%)で女37歳は厄年
○西日本……23府県中19府県(83%)で女37歳は厄年
もちろん、同じ都道府県内でも寺社によってイロイロで、37歳の前年の前厄、翌年の後厄もあったりなかったり。まあ、大まかなところ、「女37歳は厄年」とする寺社は、東日本より西日本で多いようだ。


ここで、妻からこんな怒りの声が聞こえてきた。
「33歳で厄を落としたばかりなのに、またすぐに37歳で厄年というのは納得いかない」
男の場合は25歳の次が42歳の大厄。だいぶ間が開く。しかし女は33歳の大厄の後、すぐにまた37歳の厄年が。前厄、後厄まで考えると、32歳から38歳までの間で厄年でないのは35歳だけ。出産や育児で大変な時期だから、とはよく言われるが、厄年がこんなにも続くのはどうしてなのか。
京都のある神社に聞いてみた。

「昔からのしきたりで、言われは諸説あるのですが、女性の33、37はいろいろ節目の年にあたりやすく、体調を崩す方が多いようです。厄除けには、そういった時期に『気を緩めずに年を過ごそう』という戒めの意味があるのです。ただ、37の厄年は33に比べ知られていないようで、33の厄除けに来られた時に早見表を見て『37も厄年なんだ』と気づく方も多いですね」

「なんで厄年ばかり続くの!」という声は結構あるようで、別のある神社ではこんな話をしてくれた。
「37も厄年は厄年なんですが、33が大厄なので、(うちの神社では)厄年表には入れてないんです」

結論としては、生活の戒めという意味で「女37歳は厄年」と思っていた方がよさそう。時代と共に生活スタイルは変わってきたけれど、周りを見る限り、体調を崩しやすい年齢というのは、今も昔もあまり変らないような気がするので。

(R&S)