桐乃(妹)「このアルバムなんだけど、見る?」
「見る」
「見ない」
 
人生には、岐路というものが付き物ですな。
この時この選択をしておけば! 人生がガラっと変わることは多々あります。

人生の選択肢を分岐にして、ゲームにしたのが「アドベンチャーゲーム」。大抵の場合様々なエンディングが用意されています。
女の子とのやりとりをストーリー仕立てにして物語を描くギャルゲージャンルでは最もメジャーなシステム。これをネタにアニメそのものをギャルゲー化してしまったのが、2月22日から配信が始まった「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の「12話TRUEROUTE」です。
どんな作品かは以前の記事をご覧ください。
なぜ人はオタクになるのか「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」を読み解く
簡単にまとめると「ギャルゲー・エロゲーの隠れオタクな妹に、兄が振りまわされる」話。
モデルもやっていてオタクとは無縁そうな妹の桐乃。横暴なのにどうにもマヌケなところが多く、憎めないどころかなんだか愛しい存在に描かれています。それを必死で助けようとする兄の京介がまたいいんだなー。
 
で、問題の12話の分岐ですよ。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第12話「俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない TRUEROUTE」(ニコニコ動画)
ShowTimeバンダイチャンネルでも配信されています。
これの20分ちょいのところで分岐が発生します。

ちなみにテレビアニメの「GOODEND」は、「見る」を選択しました。そうすることで、まあまあ幸せそうな、原作とは違うエンディングに着地しました。あれはあれでよかったと思います。うん。
しかし今回は「見ない」を選びました。
はい! 人生の分岐点キタ!
 
原作4巻で、京介はアルバムを見ていません。
選択肢的には「見ない」ですね。なので今回のこのオンライン放送が原作版シナリオになります。
ギャルゲー慣れした人なら「あるある」なんですが、これものすごく斬新なアニメの作りだと思います。ようするにパラレルワールドなんですよ。
IFを実際に作っちゃっているのです。「もしこの時○○していたら」の両方をアニメにしようとしている。

 
もっとも、12話の選択肢これだけで変わるわけではなく、別の部分でのフラグ(次のイベントが起きるためのきっかけ)が立っているため、12話テレビ版を見てから視聴するのをオススメ。さらに気になる人は原作4巻を読みましょう。
このような形でルート分岐したパラレルワールドをつくろうという試みは、一本筋のアニメではほとんどありません。かなり特殊なギャルゲーを意識した作りです。
1993年に、タモリがストーリーテラーの「if もしも」という分岐と二種類の結末をいれたドラマが放映されたこともありました。選択肢による分岐は物語の一大テーマ。
今回はアニメで、ネット世代だからできるプロジェクトとしてこのような配信方法がされているのですが、うまくいったら様々なシーンで活用できそうで面白いですね。
 
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」アニメ公式サイト
「12話TRUEROUTE」は、続きがあります。アルバムを見なかったことによってはじまる、原作5巻に当たる別のルートが展開されるのです。現時点で公式サイトで発表されているのを見ると、新作で3話が月一配信されるようですね。
 
自分は北海道在住のため、アニメ難民になっている部分があります。放映全然されないor何日も遅れるんだもの。
あぁー。
しかし今回は「TRUEROUTE」を全国いっせいに楽しめるとなったら、こりゃ楽しみにせざるを得ません。あの子が、あんなことに!
12話TRUEで絶対見逃さないでほしいのがOP。本放送12話では存在しなかったOPで、桐乃VS黒猫や、水着のあやせ・桐乃・加奈子のダンスが超絶かわいく、見ごたえある出来に仕上がっているので必見!
 
あ、ぼくですか?
ぼくは脳内でもう麻奈実(幼なじみ)END取得済みですので!ですので!
ちなみに「12話TRUEROUTE」の無料配信は2011年3月8日(火) 12:00までですので、お気をつけて!(たまごまご)