数百種類のイヤホンを扱う家電量販店で「U型のイヤホンを探してるんですけど……」と聞いてみたところ、「U型ですか……」と店員さんは軽く困惑。「オーディオテクニカのこの2つと、あとはフィリップスのこれと……」と紹介してくれた商品は、たったの5つほどでした。

聞けば今は9割以上のイヤホンがY型ケーブルだそうで、「昔はU型のほうが多かったんですが、Apple製品に付属のイヤホンがY型だったこともあってか、Y型のほうが優勢になってきたんですよね」とのこと。

何で!? U型の方が使い心地がいいのに! と納得がいかない筆者は、続けて専門店にも直撃。新品イヤホンだけでも1000種類を扱うイヤホン・ヘッドホン専門店「eイヤホン秋葉原店」に訪れてみましたが、ここでも取り扱うU型ケーブルのイヤホンは数種類のみでした。

「売り場に並べているものは、ほぼ全てがY型ケーブルですね。U型で今でも人気が高いのは、フィリップスの『SHE97xx』シリーズくらいでしょうか」

そう話すのは同店広報の松田信行さん。なぜそんなにもU型が減ってしまったのでしょうか。

「一つ可能性として考えられるのは音質の問題ですね。人の耳で感知できるレベルではないですが、ケーブルの長さが左右で異なるU型では、数値上では片方で音の遅延が起こりえます。また、ケーブルが体などに当たって起こるタッチノイズも発生しやすいと言えます」(松田さん)

細かな音質にこだわりはじめると必然的にY型を選ぶことになる……というわけなんですね。