先日、JR新大阪の駅構内をウロウロしていたところ、エキマルシェ新大阪にひときわ目立つロココ調の店舗を発見! なんと、かまぼこやおでんの具などで知られるねりものの老舗、神戸の「カネテツデリカフーズ株式会社」が運営する「ネルサイユ宮殿」なるショップだった。ねりもの屋さんなのにロココ……? フランス……? という違和感を覆す(!?)完成された世界観をさっそくのぞいてみることに。

ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

壁にはおなじみのねじりはちまき姿の「てっちゃん」ではなく、なんとちくわの扇子を手に優雅に微笑む「マリー・アントワ・てっちゃん」の絵画がどーんと飾られており衝撃!! ねりもの業界に、ルネッサンスならぬ、「ネルッサンス」を! というわけで立ち上がったらしい。
ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

「ようこそ!!ネルサイユ宮殿へ!!」というわけで、こんな貴族ファッションの皆さんが出迎えてくれる。特にゴージャスな執事風の衣装をまとった店長さん(右)は大人気だそうだ。スタッフの衣装は、上田安子服飾専門学校のゴスロリ学科(日本ではココだけらしい)の学生さんたちがデザインしたものだそうで、なるほど……と納得。こんな面々に試食をすすめられたら、まさにアントワネット気分に浸れるかもしれない。
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個人的におすすめなのは、ねりものを使ったパン類。
なかでも人気という「パン・ド・ほぼカニ」は遅い時間だと売り切れていることも多いので、見つけたらぜひゲットしてほしい一品だ。限りなくカニに近い「カニ風味かまぼこ」をバター、ガーリック、ハーブ等を使ったオリジナルレシピで調理し、たっぷりと挟み込んだ総菜パンである。ねりもの屋さんだけに、カニ風味かまぼこがこれでもかとばかりにガッツリ使われているのがうれしい~。

ほかに「パン・ド・ほぼホタテ」(ほたて風味かまぼこ入りパイ生地のパン)、「チクワッサン」(ちくわを巻き込んだクロワッサン)などもあり、ねりものはもちろん、パン生地もおいしくてびっくり。各パンのコンセプトに応じて、生地の配合もそれぞれにオリジナルで開発したものを使っているそう。
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かわいくておいしい、「王妃のひとつまみ」。
新幹線の中で、ビールやワインとともに楽しむのにもぴったりな一品だ。「ピスタチオ&チーズ」「さつまいも&黒ごま」のほか、「レーズン&マンゴー」など甘酸っぱいフルーツとねりものの斬新な組み合わせも! これは女子栄養大学と共同で開発しているそうだ。
ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

「マリーの気まぐれ赤のベリーロール」。これは「だて巻き」のノウハウをもとに開発したスイーツだそう。ラズベリー、クランベリー、ブルーベリーという3種類のベリー入り。最近はおせちにもスイーツ風の「チョコレートだて巻」的なものが入っていたりするが、ここまで進化したものはかつてなかったのではないだろうか……。

ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

他にチーズケーキ風の「白」、抹茶と小豆入りで和テイストの「青」もあり、トリコロールカラーで詰め合わせにした「マリーの気まぐれロール」という詰め合わせも。これは年始の手みやげにも喜ばれそう!
ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

すり身であんこを包んで揚げた、「アンコ・ロココ」。ねりものとあんこ、という意外なハーモニーが楽しめる。
ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

ほか、青缶に「ルイ・てっちゃん」があしらわれた「宮殿おでん」、さば缶の「さばビアン!」など、日持ちするものも多い。
ねりものの殿堂「ネルサイユ宮殿」に行ってきた! ねりもの業界にルネッサンスならぬ「ネルッサンス」 

ねりもの愛あふれる、「ちくわふでばこ」なんて商品も!職場や教室で、席に置いておくだけで笑いをとれそうな一品。

カネテツデリカフーズ広報によると、昨年の12月21日にオープンして以来、大盛況らしい。

「すべての商品がこの場でしか買えないので、『ネルサイユ宮殿』の世界観そのものを楽しむつもりでお立ち寄りいただけたらいいですね」とのこと。

と、そんなわけで4坪ほどのこじんまりした宮殿ながら、さまざまなアイデアと遊び心、創意工夫が詰まった「ネルサイユ宮殿」。サイトの道案内のところを見ると、「馬車でお越しの方……フランスから245日」などと書いてあったり、ねりもののカネテツだけに!? よく練られているな~と感心。

「マリー・アントワ・てっちゃん」は「民衆に新しいねりもので喜びを」という想いを実現することができるのか!? 王妃の運命の行方を、今後もひそかに見守っていきたいと思います。
(まめこ)