bit

ラブコメであり戦争・ゾンビものでもある「高慢と偏見とゾンビ」の面白さ

 ゾンビと「偏見」って、結構結びつきますから。異民族や違う国の人を差別的に表象するときに「ゾンビ的に描く」という、差別の問題ですよね。その辺りを広げてきた感じが、映画版の狙いではあるかな。成功して……いたかは、結構、怪しい。


ゾンビは、世界精神!?


ラブコメであり戦争・ゾンビものでもある「高慢と偏見とゾンビ」の面白さ
(C)2016 PPZ Holdings,LLC

飯田 豚の脳みそ喰ってても信仰があれば人間と認めるか、に近い問題はヨーロッパ諸国が世界各国を植民地支配しようとしていたときにはよくあったことだろうしね。
 そのへんをあるていどなあなあにして現地化したからキリスト教は広まったわけだけど、この作品では認めなかった、と。

藤田 キリスト教周りは、映画では、ちょっと釈然としない部分ありますよね。

飯田 この映画では、ゾンビの救世主(アンチ・キリスト)が出てきて最終戦争になるとか言っていたけど、ゾンビがナポレオンの比喩なら、アンチ・キリストにあたるあいつ(とくに名前は伏す)が死んだあとに今度はナポレオン三世にあたるゾンビが出てきて、マルクスが『ブリューメル18日のクーデター』に「一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」とか書くという展開が待っていると思うと胸熱ですね。ゾンビが子どもを作れるのか知らんけど……。
最終戦争をしかけるアンチキリスト=ゾンビ(≒ナポレオン)って、めっちゃヘーゲル的な歴史観だよね。ヘーゲルは「ナポレオンは馬上の世界精神だ」的なこと言ってたわけだから(ナポレオン三世についての分析にしろ、共産主義革命が起こって「人類の前史が終わる」とかいう主張にしろ、マルクスの歴史観はヘーゲルのアレンジ)。ヘーゲルの見立てでは、人類の歴史は弁証法的にある勢力と対抗する勢力とがぶつかり合って止揚することで徐々に自由を拡大してきた世界精神の運動の歴史です。その終着点に人間とゾンビの最終戦争があって、ゾンビが勝って自由な社会が訪れるんですよ!

あわせて読みたい

コネタの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

コネタニュースアクセスランキング

コネタランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る
2016年10月20日のコネタ記事

キーワード一覧

コネタとは?

B級グルメやネットで話題のネタを徹底リサーチ! 流行トレンドをおもしろい視点と大きな写真で毎日お届け。

その他のオリジナルニュース

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。